行革取り組みに広い支持 泉崎村長選、久保木氏再選
13日に投開票が行われた泉崎村長選は、県市町村振興基金の借入金返済が今月末に完了する見通しを受けて、村政の健全化に向けた手法が争点となった。再選した現職の久保木正大氏は自身の給与削減や、村職員の削減などの取り組みが有権者の幅広い支持を得た。
久保木氏は3月に立候補を表明。11カ所に置いた後援会組織を中心に村内をくまなく巡り票を固めた。基金設立によるJR泉崎駅東口再開発や役場庁舎の建設、長野県下條村をモデルとした村職員の意識改革など行財政基盤の立て直しに加え、住民サービスの充実を訴え、支持を拡大した。新人の小針辰男氏は、選対本部長を置かない独自の選挙活動を展開したが、支持は広がらなかった。
農業が基幹産業の村。東京電力福島第1原発事故による風評被害の払拭(ふっしょく)と地場産業の振興は喫緊の課題となる。少子化も深刻化しているほか、災害復興、除染の早期終結が求められ、村政健全化以外にも待ったなしの問題が山積する。
約38億円の巨額な借金がなくなり、村は再出発への環境が整う。「これからが正念場。公約を守れなければ身を引く覚悟で努める」。新たな村づくりへ、政治家人生を懸ける久保木氏の手腕と展望に期待したい。
(2013年10月14日 福島民友・県内選挙ニュース)
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