再選を果たし、支持者と握手を交わす桜井さん（中央）＝南相馬市原町区

　１９日投開票の南相馬市長選で再選を果たした現職の桜井勝延さん（５８）は、元職、新人との厳しい選挙戦を制し、喜びを爆発させた。昨年の県内市長選では現職落選が相次いだが、東日本大震災と原発事故からの復旧・復興に向け、市民から市政継続の負託を受けた桜井さんは「世界に誇る南相馬の再興を実現しよう」と力強く語った。一方、返り咲きを狙った元職の渡辺一成さん（７０）、市政刷新を訴えた新人の横山元栄さん（６５）は悔しさをにじませ、選挙事務所で静かに敗戦の弁を語った。
　投票終了直後の午後６時すぎ、テレビが「桜井氏、当選確実」と速報したが、桜井さんの選挙事務所では支持者らが冷静に受け止め、開票所からの正式な報告を待った。同８時２０分すぎ、当選確実の吉報が届くと、支持者らは割れんばかりの歓声を上げた。その後、桜井さんが事務所に姿を見せ、支持者から大きな拍手と歓声で出迎えられた。
　壇上に立った桜井さんは笑顔で１０日間の選挙戦を振り返り「皆さんのおかげで再選を果たせた」と謝辞。「南相馬から国を立て直していく。全身全霊で復興に取り組み、笑顔があふれるまちにしていく」と力強く決意を述べ、再び盛大な拍手を受けた。
（２０１４年１月２０日　福島民友・県内選挙ニュース）