内堀氏が知事選出馬表明、鉢村氏は断念 相乗り固まる
任期満了に伴い10月9日告示、26日投開票で行われる知事選で、副知事の内堀雅雄氏(50)は11日、副知事を辞職して福島市で記者会見し、立候補を表明した。佐藤雄平知事を支援した民主、社民両党県連が出馬要請したほか、自民党県連も支援する方向で、内堀氏を軸に与野党相乗りが固まる見通し。一方、自民党本部が推薦を見送った元日銀福島支店長の鉢村健氏(55)は同日、立候補断念を表明。告示まで1カ月を切り、ようやく選挙構図が固まる可能性が高まった。
内堀雅雄氏は、副知事を辞職後に臨んだ会見で、佐藤知事が提示した県政の継続性や自身の思いを引き継ぎ、県内を熟知した人という後継の条件を挙げ「完全に満たしてはいないが、政策の継続性や佐藤知事の気持ちを一番分かっている。福島への郷土愛が立候補を決意した原点だ」と強調。「世界に向けて福島ならではの復興を発信していきたい」と意欲を語った。
「県民の分断深まる」 鉢村氏が断念理由
出馬断念を表明した鉢村健氏は、福島市で開いた会見で「私がこれ以上戦いを継続すれば県民の分断が深まる」と理由を説明した。鉢村氏を擁立した自民党県連は同日、同市で役員会を開き、鉢村氏を推薦しない党本部の方針を了承した。ただ鉢村氏の擁立は機関決定済みで、擁立断念をあらためて機関決定するための手続きに入った。
鉢村氏は同日、党本部で茂木敏充選対委員長と会い、推薦しない理由について説明を受けた。会見で鉢村氏は「支援団体も後援会組織もなくなる状況では戦うことができない」と述べ、推薦の見送りが出馬断念の決断に影響したとの認識を示した。独自候補として擁立しながら、党本部方針を了承した県連に対しては「信頼関係は崩れた」と語った。
一方、県連は知事選の対応について見直しを迫られており、杉山純一幹事長は報道陣に対し「党本部に一任している」と党本部が決める対応方針に同調する考えを示した。
(2014年9月12日 福島民友・県内選挙ニュース)
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