震災、原発事故後初となる第２０回知事選は９日告示され、無所属の新人６人が立候補を届け出た。避難者支援や除染、風評被害の払拭（ふっしょく）、産業振興など早期復興に向けた施策について「継承」か「刷新」かを最大の争点に舌戦が展開される。候補者６人は２００６（平成１８）年の出直し選の５人を上回り過去最多で、新人同士による選挙戦は０６年選挙以来となる。６人は立候補を届け出後、福島市での第一声で復興を訴え、１７日間の選挙戦に入った。投票は２６日に行われ、即日開票される。
　任期満了に伴う知事選に立候補したのは届け出順に、前副知事の内堀雅雄（５０）、前双葉町長の井戸川克隆（６８）、牧師の五十嵐義隆（３６）、医師の熊坂義裕（６２）、コンビニ店長の伊関明子（５９）、会社役員の金子芳尚（５８）の６候補。
　選挙戦は、佐藤雄平知事から実質的な後継指名を受け、避難地域の復興加速化などを掲げる内堀候補に対し、県内だけでなく県外原発にも踏み込んだ原子力政策や放射線防護などを訴える熊坂候補ら５人が刷新を訴える構図だ。
　県内の政党は自民、民主、公明、社民各党が相乗りで内堀候補を支援する。熊坂候補に対しては新党改革が支持、共産党が自主的に支援している。井戸川候補ら４人は政党の支援を受けていない。
　８日現在の県内有権者数は、１６１万２７３８人（男性７８万５７３人、女性８３万２１６５人）。新知事の任期は１１月１２日から４年。
（２０１４年１０月１０日　福島民友・県内選挙ニュース）