グループエムの投資見通し:世界の広告投資は2018年に4.3%の伸び、6カ国が投資増加の68%を担う

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グループエムの投資見通し:世界の広告投資は2018年に4.3%の伸び、6カ国が投資増加の68%を担う

AsiaNet 71332 (1944)

【ニューヨーク2017年12月4日PR Newswire=共同通信JBN】
*テレビは2017年と2018年に年間シェアの1ポイントを失う
*GoogleとFacebookが2017年のデジタル投資増加の186%を獲得

WPP系列のメディア投資マネジメントグループであるグループエム(GroupM)(http://www.groupm.com/ )は4日、2017年と2018年の投資見通しを発表した。グループエムは、世界の成長率を今年が3.1%、来年が230億ドル増加の4.3%と予測している。この成長率はニューヨークで開かれた45th Annual UBS Global Media and Communications Conference(第45回年次UBSグローバル・メディア&コミュニケーション会議)で議論された。

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グループエムは、消費者需要、固定資本投資、工業生産、輸出の増加が2018年の世界のGDP成長の前向きな見通しに貢献していると指摘する。しかし、確認されているリスクとして弱い投資と生産性に加え、過剰負債の不安があり、このため、政策決定者が金利を引き上げることを阻む可能性がある。

Futures Directorのアダム・スミス氏は「成長は雇用の増大によって幅広いものになるが、賃金の上昇が緩慢なために底が浅いものとなる。世界経済が労働需要を維持するならば、技能不足の拡大が露呈される可能性がある。競争は賃金を上昇させることになり、生産性への投資を刺激するとともに、中央銀行の目標を最終的に上回るインフレーションを促進する」と語った。

▽メディア投資
単位100万ドル(現行価格ベース)

                 2016年    2017年予測    2018年予測
北米             189,042    193, 193      199,845
(前年比伸び率%)3.1         2.2            3.4

中南米            33,306    35,117         37,417
(前年比伸び率%) 0.2        5.4            6.6

西欧              98,014    100,638       103,297
(前年比伸び率%)  3.8        2.7           2.6

中東欧            14,074     15,340        16,696
(前年比伸び率%)  9.3        9.0           8.8

アジア太平洋     172,714     179,659       189,315
(前年比伸び率%)  5.4        4.0           5.4

北アジア          93,893     97,542      102,234
(前年比伸び率%)  5.9        3.9           4.8

ASEAN             14,163      14,899       16,720
(前年比伸び率%)  4.3         5.2         12.2

中東アフリカ      11,426      10,840       11,416
(前年比伸び率%)  0.5        -5.1          5.3

世界             518,577       534,786     557,986
(前年比伸び率%)3.9           3.1          4.3

マーケティング担当者にとって重要な関心は世界のGDPに占める広告シェアであるが、これは2017年が0.7%、2018年が0.69%と予測される。これは長期にわたる広告シェアの縮小トレンドを反映しており、業界の構造的な課題の証拠としてしばしば引き合いに出されてきた。しかし、グループエムは、デジタルにおける消費者エンゲージメントのためにデータとテクノロジーに現在向けられた「広告マネー」の額がその大きな要因であると考えている。スミス氏は「グループエムはレガシーからデジタルメディアへの移行について、テクノロジーおよびデータに1ドル当たり25セントが移行していると推定する。これは、メディア運転資金に関する時代遅れの概念には算入されていない。われわれはまた、低インフレーションの時期にはマーケティング資金がプロモーションに再配分されると考えている。これは循環上の問題であって、構造的な問題ではない」と語った。

米国、中国、アルゼンチン、日本、インド、英国の6カ国は来年、投資増加の68%を担うと予測される。米国では、消費者支出伸び率は2017年が2.7%、2018年が2.3%と落ち着いているものの、失業率は4.4%と減少し、実質賃金は2.5%増と上昇しており、消費者信頼感指数はこの17年間で最も高い。

中国経済は、消費財の需要が2011年以来輸出の伸びを、2015年以来固定資本投資を上回っており、バランスを取り戻している。GDPにおける小売り売上高の比率は40%台後半と堅調な伸びを示している。中国経済の改善は、基礎的自治体におけるサプライサイドの改革と好調な不動産市場に関係している。しかし、成長を目指すマーケティング担当者は、新製品を試そうとする中国人の性向が減退していることを懸念する。

▽2018年の広告増加の上位国
単位100万米ドル

1.米国          6,274
2.中国          4,330
3.アルゼンチン  1,392
4.日本          1,292
5.インド        1,210
6.英国          1,189

アルゼンチンの伸びは政治力学とペソ高が寄与している。

世界第3位の経済の日本では、安倍晋三首相の推進する政策であるアベノミクスがこの3年間、最も力強い消費者需要の伸び(3.4%)を刺激してきた。

インドはこれまで、先般の改革の混乱(廃貨と売上税)があった。都市化の継続と賃金の伸びが金融、耐久消費財、サービス、小売りにおいて安定した消費の伸びをサポートしている。電子商取引はFMCGの重要なチャンネルになり、広告投資はその他のメディアからショッパー/パフォーマンス・マーケティングに大幅に移行すると予測されている。Amazonは現在、インド第2位の広告主であり、インド国内のライバル企業Flipkartと電子商取引市場で競い合っている。

英国の広告投資の伸びは、ほとんど「ピュアプレイ」のデジタル企業によって推進されている。伸びは市場60%のシェアに達し、比較的安定しているが、EU脱退が迫っているために短期的ではある。英国の見通しに関する全文はhttps://www.groupm.com/news/groupm-uk-advertising-will-grow-to-198b-in-2018-increasing-48 を参照。もしユーロ圏が単一国家であるならば、グループエムは、英国が世界の広告の伸びへの貢献で5位のインドを脅かすとみている。

▽メディアのシェア争い
世界のテレビ投資は2017年に0.4%増、2018年には2.2%増の見込みだが、シェアは、今年は1ポイント、来年はさらに1ポイント低下するだろう。中国の規制下にあるテレビは逆風だ。中国だけを見てみれば、テレビは今年3%、来年4%、それぞれ増加する一方でシェアは41%で横ばいとみられる。重要なことに、これは従来型のテレビ上での「TV」コンテンツ向けの広告投資を意味している。TVコンテンツに費やされる時間は引き続き健全だが、業界が測定ソリューションをつくり出すよりも早いスピードで視聴者がプラットフォーム上に拡散するため、その時間を収益化することは難しいと考える。この問題や他の課題はグループエムの新たなビデオ状況報告(https://www.groupm.com/news/groupm-releases-state-of-video-report )で取り上げられている。

デジタル投資の伸びは2017年に11.5%、2018年に11.3%と見込まれており、シェアは今年の34.1%から来年は36.4%に拡大するとみられる。中国を除くとデジタル投資の伸びは2017年10.6%、2018年10.5%と若干鈍化する。グループエムによると、デジタル投資はオーストラリア、カナダ、デンマーク、中国、フィンランド、フランス、香港、アイルランド、ハンガリー、ドイツ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、スイス、台湾、英国の17市場で従来型テレビを上回ると予測される。実際のドル表示の投資トレンド分析に関し、グループエムは、米国ではデジタルが既にテレビを上回っているとの見方に反対である(他の業種別)。この2つのトレンドは2020年に交差する見込みである。

Googleは第3四半期決算で140億ドルの広告収入を、Facebookは100億ドルをそれぞれ計上した。グループエムは、世界のデジタル投資総額とこれらの企業からの事前開示を調査し、この2社が2017年(中国を除く)のデジタル投資総額の84%を占めるとみている。グループエムはまた、この2社が2017年のデジタル投資の伸びの186%を占めると予測している。これは、デジタルパブリッシャー・エコシステムのバランスにとって非常に悪いニュースである。Amazonは急成長の過程にあり、デジタル広告に投資する少数の支配的なプレーヤーとの統合により突出している。グループエムは、Amazonのプラットフォーム上の検索広告・ディスプレイ広告とオフプラットフォームの広告収入との合計は数十億ドルになると控えめに予想している。

デジタル投資が成長を続けるにつれ、プログラマティック・バイイングはそれとともに伸びていくとみられる。しかし、グループエムの米国に対する分析では、プログラマティック予算はデジタル支出(ソーシャルプラットフォームを除く)の20%と見積もられており、予想ほど速やかには増加していない。グループエムは、サプライチェーンの完全性とブランドの安全性への懸念が原因と考えている。グループエムはビューアビリティーと、第三者によるブランド安全性の測定を主張しているが、一部のプログラマティック・パートナーは、暴力的なコンテンツ、性的なことを示唆するコンテンツ、あるいはフェイクニュースを含む政治的に極端なコンテンツに対するアドコール・プリベンション(アドコール防止措置)をサポートしていない。グループエムは、多くの顧客が安全性を高めるためにホワイトリストのみのアプローチに移行したが、これはリーチを制限し、価格を引き上げると報告している。広告主は、プログラマティックな供給の不透明性を当然のことながら懸念している。グループエムは、パブリッシャーとエクスチェンジが特定のパブリッシャーから在庫を販売することを許可されていることを公に宣言するための方法である「Ads.txt」の市場導入を支援している。これにより広告主とエージェンシーは直接購入を行い、強引に割り込んでくる仲介人と彼らの手数料をなくすことができる。

消費者の関心がプラットフォーム間で細分化され続ける中で、多くの人々は、より情報に富み、デジタルで多目的になりつつある最古の広告媒体の1つであるOut-of-Home広告(屋外広告)にメリットを見出している。ロケーションデータと購入、ソーシャルメディア、ビューイング行動との組み合わせは、ますます魅力的な提案である。この広告媒体は2016年の6.1%から2017年には6.2%に、そして2018年には1993年以来の最高水準である6.3%に増える。ラジオ広告はそれほど細分化されておらず、コンテンツやソーシャルメディアとともに革新するため、シェアはほとんど変わらない(今年は4.4%、来年は4.3%)。

ケリー・クラーク氏は「2017年は挑戦的な年だ。ブランドは競争の激しい低成長市場で活動しており、近い将来に成果を出すよう迫られている。従来のメディアは、視聴者の細分化や有力なデジタルプレーヤーとの競争によって引き続き挑戦を受けている。これらの巨人は、消費者がユーザー生成プラットフォームを誤用していることから、広範囲にわたる成功を収めてきた。緊張したクライアントとストレスを感じているメディアパートナーの間に位置しているエージェンシーは、当然のことながら2017年の課題も理解していたが、顧客が市場のダイナミクスの中でのかじ取りへの支援をわれわれに求めていなければ、彼らの状況はもっと悪化していただろう。マーケティング担当者は、最も統合されたキャンペーンを開発するためにメディア全体を通して活動し、基準、測定および完全性の形成を支援することができる客観的なパートナーを常に必要としていると、われわれは思っている」と述べた。

▽グループエム(GroupM)について
グループエムは、Mindshare、MediaCom、Wavemaker、Essence、m/Sixおよびアウトカムドリブン・プログラマティックオーディエンス企業のXaxisなどWPPメディアエージェンシーのための世界をリードするメディア投資マネジメント企業である。世界の大手広告主による1080億ドル以上の年間メディア投資額を担うグループエムのエージェンシーは、メディア市場と消費者層に対する他の追随を許さない知見で顧客に優位性を提供する。グループエムは、業界の専門知識、データ、テクノロジー、アドレス可能なテレビ、コンテンツ、スポーツなどの一連の専門サービスを供給して、エージェンシーや顧客に役立てる。GroupMはWPPのデータ投資管理グループのKantarと協力を緊密にしており、グループエムとKantarは両社でWPPグループの売上高190億ドル余りのうちの約50%を占めている。グループエムはクライアント、株主、人々に、他の追随を許さない市場の優位性を提供している。

グループエムに関する詳細はhttp://www.groupm.com を参照。
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▽編集者注意
グループエムのWorldwide予測のコピーは以下の問い合わせ先への要請により入手できる。

▽問い合わせ先
Adam Smith
Futures Director
Adam.Smith@GroupM.com
+44 (0)20 7969 4083

David Grabert
Head of Marketing & Communications
David.Grabert@GroupM.com
+1 212.297.8092

Samantha Kops
Sr. Marketing Communications Manager
Samantha.Kops@GroupM.com
+1 917.4213019

ソース:GroupM