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ふくしま 団塊の道標TOP
▽3  【07 1/4掲載】
青春ふたたび
青春ふたたび
仙台市で行われた競技会で踊る陽子さん(左)と輝夫さん
夫婦で競技ダンス/胸躍る感覚 目を輝かす
 和やかに時間が流れる同窓会の会場。あちこちから「陽子ちゃん」と声が掛かる。吾妻陽子さん(58)=福島市=は同窓会の呼び掛け人の1人。男性陣にとっては「クラスのマドンナ」。
 福島市のタイル専門店の長女。「大人っぽかった」という小学生の時の夢は、東京に行くことだった。「スチュワーデスにあこがれ、早く高校で英語を勉強したかった。いろんな所へ旅をしたかった」
 団塊の世代が思春期を過ごした昭和30年代後半から40年代の初め、雑誌やラジオ、さらに新たに登場したテレビを通し、音楽やファッションなど東京発の真新しい情報が地方へと一気に押し寄せた。若者たちは「新鮮な都会の風」に胸を躍らせた。
 しかし、旧福島女子高2年の65年、父親が亡くなった。吾妻さんの上京の夢は消え、進学もあきらめた。
 それでも、当時人気だった米国のフォークグループ「ピーター・ポール・アンド・マリー(PPM)」の曲を親友2人と歌うとき、何もかも忘れることができた。フォーク、ロックなど新しい音楽を浴びるように聴いた。「ビートルズの来日公演も行きたかったけれど東京は遠かったから」
 OLになると近所のダンスホールに出掛けた。「踊ったのはツイスト。パーティーも多かった」。ある時、ホールで踊らないでいる男性に気付いた。社交ダンスを踊るために来た男性は、年上の女性が現れると見事なステップを披露した。吾妻さんは21歳の時、この男性、輝夫さん(65)と結婚した。
 それから22歳で長女を生み共働きの仕事と子育てに追われる毎日が続いた。「だから、その後の音楽は知らない。逆にローリングストーンズを知っていることに娘が驚いたけど」と笑う。生活の中で、いつの間にか東京へのあこがれもなくなっていた。
 吾妻さんに転機が訪れたのは49歳の時。公民館のダンスサークルに通い始め、かつての胸躍る感覚がよみがえった。パートナーに当時56歳だった夫を引き入れ、今も夫婦で競技ダンスに熱中する。
 「夫は無口で、けんかしたこともなかった。それが今はダンスの練習で、けんかしている。青森の競技会には2人で車で出掛けた」。還暦を控えた今、余暇のダンスが吾妻さんをとりこにする。第2の青春にクラスのマドンナの目が輝いた。
◇余暇活動 
 東北産業活性化センターの「『団塊の世代』を対象とした新市場開拓に関する調査」によると、定年退職後、男性は野外活動、女性は学習活動への参加率が高く、団塊世代も東北の男性は野外活動、女性は趣味への指向が強い。
 


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