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▽6  【07 3/10掲載】
つのだ☆ひろさん
(ミュージシャン)
つのだ☆ひろさん
福島市出身の生徒をレッスンするつのださん。熱がこもると巨体が激しく動く=東京・ワイルドミュージックスクール
 
尽きぬ音楽の情熱/同世代には感謝の思い
 東京都文京区、東大農学部近くの住宅街にある総合音楽スクール「ワイルドミュージックスクール」。経営するのはミュージシャンの、つのだ☆ひろさん(57)。
 ヒット曲「メリージェーン」を歌い、軽妙な話術を駆使するタレントとして知られるが、国内外のプロの演奏家からは、世代を代表するドラマーとして信奉される存在。指導者としても30年以上の経験がある。
 「同じ世代のみんなが犠牲になってサラリーマンになってくれたから、自分はミュージシャンになれた。そんな思いがある」
 つのださんは1949(昭和24)年、塙町の生まれ。父が棚倉町出身で、家族で疎開していた時、つのださんが生まれた。八人兄弟の末っ子。塙では1歳4カ月まで育ち、その後、東京に一家で戻った。2番目の兄は漫画家のつのだじろうさん。
 「家は理髪店。貧乏だけど、朝から家中で歌を歌っているような明るい家。ポップスがいつもラジオから流れていた」。耳から音楽を学び、ドラムスは、すぐ上の兄と一緒に端材を削ったスティックで練習した。中学の時、高校生とバンドを組み、高校生になるとジャズドラマーに弟子入りしプロになった。
 「とにかく音楽がやりたかった。これだけ一生懸命なのにミュージシャンになれないわけない―と思っていた。2日間のライブのギャラが500円でも、苦労と思ったら何もできない。演奏できるならお金を払ってもいいと思った」
 20代後半からは指導も手掛ける。「自力で学ぶ時の習熟の遅さは身に染みているから」。国内初のロックドラムの講師となり、自ら指導マニュアルを作成、指導の基礎を築いた。「15年前には音楽の『のり(グルーヴ)』を論理的に説明するネオ・グルーヴ理論が頭に浮かび教え子たちと形にした」と音楽を語る言葉は尽きない。2年前、ドラム教室を総合音楽教室にした。生徒には県内出身者もいる。福島市出身の奥田゚ゥさん(20)はドラマー志望。つのださんは、そんな若者に全身で語り掛ける。
 「僕らの世代の多くは就職のため長髪を切った。本当は思うように生きたいのに。そのおじさんたちが今、高い楽器を買うんだ。うちにはそういう人たちが各地から来る。自分が好きなことを『やれば』って言いたい。このスクールが受け皿になるから」
ロック 1950年代に米国で生まれたポピュラー音楽の分野。ロックンロールの略語だがロックとして定着。激しいリズムが特徴。ジャズドラマーとしてデビューしたつのださんが後に参加した「ジャックス」はロックバンドだった。
 


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