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ふくしま 団塊の道標TOP
▽1  【07 8/14掲載】
潮流
ブルーベリーの手摘み農園づくりに忙しい熱海伸男さん(左)と静乃さん。農園には小野町商工会でU・Iターン支援を担当する蓬田さ守事務局長(右)ら地元住民も足げく訪れる
 
加速する「田舎」志向/大量定年 移住に拍車
 青空が広がる阿武隈山地に、さわやかな風が吹き渡る。小野町飯豊地区。丘陵の畑で熱海(あつみ)伸男さん(58)、静乃さん(55)夫妻は、ブルーベリー農園の手入れに忙しい。「夏休みに家族連れで来てもらい自然に触れる場所になれば」と笑顔がはじける。
 熱海夫妻は四年前の2003(平成15)年6月、横浜市から同町に移り住んだ。団塊の世代で仙台市出身の伸男さんは、アラビア石油に30年以上勤めた元企業戦士。家族での中東生活も通算13年に及ぶ。それが「日曜農家」を経験した後、54歳で早期定年を選び本格的な田舎暮らしに飛び込んだ。
 「夫には定年まで待ってほしい−と正直思った。でも、体が動くうちにと決めました」と静乃さん。大胆な転身も思い付きではないと言う。伸男さんは「土を耕す暮らしは長年の夢だった」と、今の暮らしがサラリーマン時代からの理想だったことを明かした。
 「若い人も含め大都市圏の住民の地方に対するあこがれは、かなり大きい」。特定非営利活動法人「100万人のふるさと回帰・循環運動推進・支援センター」(東京都、立松和平理事長)の高橋公(ひろし)常務理事・事務局長(59)はこう分析する。高橋常務は相馬市生まれで、いわき市育ちの団塊の世代。都内で「田舎暮らし」のセミナーやイベントを毎週のように企画、運営する。
 そうした日々の中で高橋常務は今、「ふるさと回帰」と呼ぶ潮流の手応えを確かに感じている。
 同センターが05年にまとめた都市生活者対象のアンケート調査によると、都市部を離れ地方で暮らす、いわゆる「ふるさと暮らし」をしたいか−の問いに大都市圏居住者の40.3パーセントが「暮らしたい」と回答。特に団塊の世代を含む50−59歳では「暮らしたい」が42.5パーセントを占めた。
 「1950−60年代の高度成長期、650万人が地方から東京や大阪などの大都市圏に移動した。その半分が、そのまま都市部に居着いたが、調査によると、その四割が田舎に戻りたいと考えている。国民の意識全体が(都市での生活を指向した)四十年前と大きく変わった」
 高橋常務が、そんなふるさと回帰の行き先として有望株の一つに挙げるのが本県だ。「福島県は(首都圏から)近く、県や市町村も受け入れに熱心。故郷ということもあるが、応援しやすい」と言う。
 「悠々自適」4割 100万人のふるさと回帰・循環運動推進・支援センターの調査によると、都市生活者が「ふるさと暮らし」で望む生活スタイル(複数回答)として最も多いのが「悠々自適」が41.9パーセント、次いで「仕事をしながら」の37.0パーセント。
 


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