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ふくしま 団塊の道標TOP
▽2  【07 8/15掲載】
危機感
「ふるさと情報センター内に設けられたブースに掲げられた本県地図。県の熱意は東京でも浸透し始めている=東京・東銀座
 
減り続ける本県人口/定年促進、トップが旗振り
 「故郷ということを差し引いても、福島県は応援しがいがある」。NPO法人「100万人のふるさと回帰・循環運動推進・支援センター」の高橋公常務理事・事務局長は、そう言って顔をほころばせる。
 高橋常務は今年2月、同センターが運営する東京・東銀座の「ふるさと情報センター」で佐藤雄平知事の訪問を受けた。「福島県営業本部長」を自認する知事が売り込んだのは、首都圏住民が移住、または長期滞在する地域としての本県の優位性。「知事自らが旗振り役を務め旗幟(きし)鮮明にしている。トップが及び腰の自治体とは大違い」と高橋常務の口調にも熱がこもる。
 佐藤知事は、就任後初めて手掛けた本年度の当初予算編成で「定住・2地域居住」の促進を企業誘致とともに最優先施策として打ち出した。「田舎暮らし」「ふるさと回帰」を志向する大都市圏住民を積極的に県内に受け入れ、県内への定住、または県内への一時居住を促す事業。昨秋の知事選で掲げた公約の一つでもある。
 同事業の関連事業費は本年度、前年度から倍増した。4月には、同情報センターに県内の不動産情報を提供する窓口を開設。知事を会長とし各界代表が委員に名を連ねる戦略会議「ふくしまふるさと暮らし推進協議会」も発足した。公の席で佐藤知事は「本県に活力をもたらすのは人口」と言い切る。
 だが、県の関係者は「逆に言えば、このままではじり貧ということ」と言い、言葉の裏にある危機感を説明する。
 現在、県内の人口は減り続けている。県によると、過去最多の213万8454人(推計)を記録したのが1998(平成10)年1月。それ以降、減少は止まらず、今年7月1日現在の推計では、206万9102人と207万人を割り込んだ。
 県がさらに衝撃を受けたのは、厚生労働省が同月発表した試算。県内人口は2035(平成47)年度、現在より42万人(20.3%)少ない164万9000人にまで減少するという。
 「人口や富が東京に一極集中し、本県など地方では人口減少で集落が崩壊しつつある」と県企画調整部の大平正芳地域振興グループ参事は窮状を訴える。そして「県が目指すのは、あくまで活気ある地域づくり。定住・2地域居住は手段だが、団塊の世代の大量定年を契機にした『ふるさと回帰』の盛り上がりには注目している」と、淡々とした言葉の中に期待感をにじませた。
 2地域居住 都市住民が定期的、反復的に一定の農山漁村を訪れ滞在するライフスタイル。国土交通省が、大都市圏への一極集中を是正する手だてのひとつとして2004(平成16)年度から提唱している。
 


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