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▽3 【07 8/16掲載】
手探り
手探り
首都圏住民向けに県内の住宅情報紹介も始めた「ふるさと情報センター」内の本県ブース=東京・東銀座
 
間口広い定住促進策/県の事業、焦点を絞れず
 県庁で開かれた「ふくしまふるさと暮らし推進協議会」の第1回ワーキンググループ会。約30人の委員がテーブルを囲む中、ある業界代表の委員が司会の県職員に詰め寄った。
 「東京の人は、福島に何を求めているのか。農業をやりたいのか、観光なのか、別荘を持ちたいのか。それが分かれば何をやればいいのか分かるんだが。県が考える落としどころは一体どこなのか」
 ワーキンググループは、県の定住・2地域居住推進戦略を協議するために設置され、各種業界や文化団体などの関係者が加わった。その席上、県が示したのが、戦略を具体化するために作成した「ふくしま定住・2地域居住推進アクションプログラム」。盛り込んだ事業は、PRから大都市圏住民の受け入れ態勢づくりまで117件。関係する領域は観光、農業、不動産業など多岐にわたる。
 詰め寄った委員は、そんな「総花的」なプログラムに「焦点が絞れない」ともどかしげな表情。だが県の担当者は「いろいろな施策を総合的にやっていく」と答えるにとどめた。
 県が本年度から直接手掛ける事業も間口が広い。県外在住者に情報提供する「ふくしまファンクラブ」は、県内移住などのニーズの掘り起こしが目的。今春、都内の「ふるさと情報センター」に開設した住宅情報紹介システムは、移住などの意思を持った人を実際に呼び込むためのものだ。
 県の担当者は「移住したり都市と田舎を行き来する人が何人いるかなど、届け出があるわけでもなく、実態は把握しようがない」と言い、定住・2地域居住のつかみどころのなさも、網を広げ手探りにならざるを得ない理由だと言う。
 ただ「大都市から地方への人の流れは確実にある」と担当者は一つのデータを示す。県がまとめた2006(平成18)年「年齢階級別移動者数」によると、県内転入者と県外転出者の差は、全体で7845人の転出超過。各年代でも軒並み転出超過だが、団塊の世代を含む55―64歳の年代だけが407人の転入超過となった。
 「この人たちを崩壊が進む集落でコミュニティーや産業、文化の担い手にしたり、今いる担い手たちの刺激にしたい。『受け入れて、それで終わり』ではだめ。市町村では役場や地域の人たちが、そのために苦労している」。気の長い取り組みと担当者は言う。
 ふくしまファンクラブ 県外在住者を対象に県が今年から募集。情報誌を発行しているほか、ファンの集いなどを計画中。会員は15日現在、1127人。約30%を「団塊の世代」を含む50代後半から60代前半が占める。
 


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