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ふくしま 団塊の道標TOP
▽2 【07 10/28掲載】
海外を目指す(上)

地球儀で赴任期間の長かったアフリカ諸国を示す筒井さん=二本松市・JICA二本松

 
未知の世界で協力を/ボランティア試験へ勉強
 定年退職して3カ月。布田信雄さん(60)=福島市=は「毎日が日曜日」と言いながら、1日も欠かさない日課がある。早朝、ラジオで放送される英語講座の受講だ。語学力を磨いて目指すのは、来年5月に行われるシニア海外ボランティアの採用試験合格。「何度も海外出張をしたが、そういう旅はつまらない。冒険というか、未知の世界へ行き、現地の人たちの中で暮らしたいという思いがある」と布田さんは熱く語る。
 シニア海外ボランティアは、国際協力機構(JICA)が、発展途上国に技術協力などのため1年または2年間、派遣する。同じくJICAが各国に派遣する青年海外協力隊員が20−39歳。これに対し、シニア海外ボランティアは40−69歳。より豊富な職能と人生の経験を海外協力に役立てようと、1990(平成2)年にスタートした。
 志望者に対してはJICAが毎年春と秋の2回、各地で説明会を開催しているが、その参加者がここ数年、増加している。
 JICA二本松青年海外協力隊訓練所(JICA二本松)の職員は「福島市の場合、説明会参加者は数人が当たり前だった。それが昨年は10人台。毎回参加する人もいる。派遣されるボランティアの平均年齢は60歳前後で、定年退職して参加するケースが多い。団塊の世代が定年の時期に差し掛かり、説明会の参加者が増えた」と話す。
 「団塊の世代が持つ海外へのあこがれは特に強い」と布田さんは言う。布田さんも数回、説明会に足を運んだ。最初に訪れたのは3年ほど前、妻節子さん(59)に誘われて行った。節子さん自身が、1970年から2年間、エルサルバドルで体操を指導した元青年海外協力隊員。「若い時、友人から『海外に詳しい人がいる』と聞き会いに行っていたのが、帰国後の妻だった」と布田さんは2人のなれそめを打ち明ける。
 JICA二本松所長の筒井昇さん(59)も団塊の世代で協力隊員OB。72年から約3年間、エチオピアで天然痘の予防接種に従事した。「制度が始まったのが65年で、協力隊もまだ草創期。当時、海外に出るのは特殊な仕事の人ばかり。『自分はここ(国内)で死んでいくのか。ほかの世界を見てみたい』と思って隊員になった」と振り返る。それから35年。筒井さん自身も今年で職を退き、新しいスタートを切るという。
 シニア海外ボランティア 今年7月末現在、53カ国へ615人が派遣中。また中南米に派遣される日系社会シニア・ボランティアは6カ国で46人が活動する。分野は行政、公共・公益事業、農林水産、鉱工業、商業・観光、社会福祉、日本語教育など。
 


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