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ふくしま 団塊の道標TOP
▽4 【07 11/24掲載】
農を支える

住宅の真ん中の農園で体験農園の参加者と談笑する加藤さん(左)=東京・練馬区大泉学園

 
集落営農の束ね役を 仕組みづくり地域で訴え
 「農村は今、転換期。県内には4000の集落があるが今、その集落一つ一つで説明会を開いている」。JA福島中央会の長島俊一参事(58)は慌ただしく資料をめくりながら「だからこそ今、団塊の世代への期待がある」と付け加えた。
 農林水産省は本年度、「品目横断的経営安定対策」を導入した。同制度は、生産品目ごとなどに配分していた補助の方法を改め、中核農家や小規模農家が集まった営農組織に集中させる新しい補助金制度。補助の集中で経営の規模を拡大し「足腰の強い農業」に転換するのが狙い。
 ただ、県内の中核農家は約6000人で全体の7%。農家の大半は小規模生産者が占める。農家の間には「単純な補助の集中では、小規模農家の離農を助長する」との危機感もある。
 このためJAや県は、集落内の農家が一致協力して、米作りなど生産の中心を中核農家や営農組織に委託し、小規模農家は少量の野菜づくりを担当するといった、集落営農の仕組みづくりを地域で訴える。長島参事は「集落営農の束ね役として期待しているのが団塊の世代。農家の実家から勤めに通う人も多い。定年後、集落の組織づくりにサラリーマンの経験や新しい発想が生きるはず」と言葉に力を込める。
 生産者としての団塊の世代にも期待の声が上がる。
 東京・練馬区大泉学園。住宅街の一角に緑の空間が広がる。30アールの体験農園「百匁の里」では、75組の住民が四季を通じて野菜を栽培している。「片道2時間かけて通ってくる人もいる。丁寧に農業指導しており、自信を持って当たっている」と加藤正明園主(46)。参加者の松田則子さん(44)は「味が濃い。もう店で野菜は買えない」と話す。
 現在、練馬区には同様の体験農園が12カ所ある。いずれも農地存続のため都と区が税制優遇などの支援をしている。
 JAすかがわ岩瀬のファーマーズマーケット「はたけんぼ」の佐藤貞和統括マネージャー(43)は、消費者の手で農業を存続させる、こうした手法を取り入れたいと考えている。
 佐藤マネージャーは「小規模農家が作る少量の農産物は今、直売所で十分売れる。逆に、小規模農家がいなければ、集落営農だけでは食料自給率は上がらない。しかし、少子高齢化で小規模農家は確実に減る」と現状を語りながら、「ならば、消費者を生産者にできないか。団塊の世代の大量定年はその契機」と期待を込める。
 食料自給率 国内の食料消費量に対する国内の食料の生産量の割合。農林水産省が8月に発表した2006年度の食料自給率(カロリーベース)は39%。05年度まで8年連続40%で推移していたが、後退した。国は15年度までに45%達成を目標にしている。
 


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