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12 ◇   【07 1/30掲載】
日米教育交流
日米教育交流
東山小学校とゴールド・トレイル校の交流(丸囲みは姉妹校締結に尽力した佐原次郎)
第一部
会津娘おけい物語
 東山小、姉妹校締結/ゴールド・トレイル校と

 会津若松市のおけいの墓建立の立役者となった歴史研究者古川佐寿馬は、なぜそれほどまでに熱心だったのか。1961(昭和36)年、サクラメント市の歴史研究者ファン・セイヤーにあてて古川が送った一通の手紙から、その理由をうかがい知ることができる。

 「私たち老夫婦はひとりムスコ(陸軍中佐フルカワ健)を日米戦争でフィリツピンで戦死され、さびしくくらしています。それにしても日米の永久の平和をのぞみます」(原文のまま、「古川佐寿馬遺稿集」)。長男健は45年7月に戦死、二男脩も一高在学時に亡くなる悲劇に見舞われた。異国に散った若き娘おけいを、世を去った愛息に重ね合わせ、日米の平和を願ったのだろうか。

 さらに「日本とアメリカが一層おけいをよいカケ橋にして仲よしになりたい。(中略)日米親交の1つとして若松市の学童とサクラメントの学童がテガミや作品の交換をしたい」(同)と、古川は日米の教育交流を見据えた。

 その願いは80年5月、おけい顕彰会や東山小PTAの支援もあり、会津若松市東山小と米国の墓に隣接する「ゴールド・トレイル・ユニオンスクール」の姉妹校締結で結実する。

 きっかけは、ゴールド・トレイル・ユニオンスクールの児童が墓周辺を清掃しているのを、79年にゴールドヒルのおけいの墓参りをした人たちが知ったことだった。東山小児童も、おけい顕彰会員とともに背あぶり山の墓周辺の清掃をしており、この出来事はすぐに東山小校長佐原次郎に伝えられた。海外研修の経験がある佐原は「おけいの墓を通じた両校の交流を」と校長ロバート・ハーマンに姉妹校締結を打診、約1年後に姉妹校締結が実現した。

 95年4月にはエルドラド郡の父母と教師の会員9人が東山小を訪問。2001年8月には、東山小児童4人を含む訪米団一行がゴールド・トレイル校を訪れた。両校は現在も、絵画や書、手紙を交換するなど交流を続けている。

 「お墓が縁での姉妹校締結は珍しい。今後も交流を深め一層の国際理解を図ってほしい」と佐原は交流推進を願う。東山小は3年前にIT特区指定を受け、1年生から6年生まで英語科の授業を通じて英語に親しんでいる。現校長の山浦幸一は「今後も両校の交流を進めていきたい」と話す。平和な時代を迎え、日米両国のおけいの墓は国際交流のシンボルにもなっている。(敬称略)

(報道部・藍原寛子)
 


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