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10 |
赤ちゃんを救え |
|10|(2006.05.13)
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| 退院の記者会見で「お守り」の白いドレスを着た彩花ちゃん。出席者から笑みがこぼれた=今年1月10日、ジャクソン記念病院 |
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術後の”ヤマ”を克服/退院に純白のドレス姿
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10時間の手術を乗り切った神達彩花ちゃんには、さらに別のヤマが待っていた。「意識が戻るか」「人工呼吸器を外して自力呼吸ができるか」。幸いにも手術後麻酔が切れ、無事意識が戻った。肝臓の機能を示すビリルビン値は35から4まで下がり、回復が確認された。
彩花生まれたことに感謝
父良司さんと母宏美さんは「日本全国で応援してくれた皆さんと、クリスマスプレゼントをくれたドナーと親御さんに感謝します」と涙を浮かべた。良司さんは「むくんでまん丸の顔もかわいい」、母宏美さんは「彩花が生まれたことに感謝します。彩花が病気だったから家族が1つになれた。私たちの所に来るべくして来てくれた」と語った。
次のヤマ、人工呼吸器も手術後1週間で外され、彩花ちゃんは小児集中治療室から一般病棟へ。その5日後、手術後初めて5ミリリットルのミルクを二時間おきに飲むことが許可された。自分の手で哺乳(ほにゅう)瓶を持って、ごくん、ごくんとミルクを飲む姿に、病棟の看護師たちは「奇跡の赤ちゃん」と歓喜した。
その後も順調な回復をたどり、初めての誕生日を迎えた1月10日、ついに退院の許可が下りた。病室しか知らない彩花ちゃんの初めての「帰宅」だ。
会見場に父良司さんに抱かれて彩花ちゃんが現れると、出席者からわっと声が上がった。かわいらしい純白のドレス姿。祖母のシゲ子さんが「お守りに」と日本で買ってくれた、あのドレスだった。手術前は黄だんで茶色だった肌も、今は自然な肌色に変わっている。
宏美さんは1年前の出産日を振り返り「彩花が亡くなるのではと何度も思いましたが、彩花がいてくれたから頑張れた。募金活動の間は、子どもを亡くした方からも励ましの手紙をいただいた。彩花のことを伝えることで、同じ病気や難病の人の支えになれば」と涙した。
日本の社会環境整備重要
手術にも加わった教授のアンドレアス・ツザキス医師は「誕生日に自宅に帰ることができて良かった」と喜んだ。主治医の加藤友朗医師は「日本では生体移植が多く行われているが、脳死でも臓器提供をしたいという人が提供できるよう、社会環境の整備が重要ではないか」と問題提起した。
会見後は会場で誕生日と退院を祝うパーティーが開かれた。自分の誕生日のケーキを見て、目をぱちくりさせる彩花ちゃんの姿に、出席者から拍手がわいた。
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