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赤ちゃんを救え |
|12|(2006.05.16)
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| 少しずつ体重も増えてきた彩花ちゃん。拒絶反応や感染症と闘いながら回復を目指している=5月、マイアミで神達宏美さん撮影、救う会提供 |
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感謝の思い伝えたい/OPO訪問、職員ら興奮
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3月のある日。神達彩花ちゃんの父良司さんが病院の手続きをする間、母宏美さんは彩花ちゃんとマイアミの臓器調達機関(OPO=ライフ・アライアンス)を訪ねた。
同機関は脳死となった臓器提供者(ドナー)候補の遺族に脳死を説明し、提供の合意を得るほか、移植患者とドナーの適合、臓器摘出手術の調整や摘出臓器の管理・移送などを行う。彩花ちゃんの手術でもOPOのドナー・コーディネーターがマイアミ大の医師とともにアーカンソー州に飛び、臓器を持ち帰った。
「ドナーにお礼言いたい」
神達さん夫妻は「最愛のお子さんが脳死判定を受けながらも臓器を提供してくださったことにお礼を言いたい」と感謝し続けている。しかしOPOにはドナーと移植患者を最低半年は面会させない決まりがあり、ドナーに会ってお礼を言うのは今は無理だ。
「何とか感謝を伝えたい」。その思いが宏美さんをOPOに向かわせた。事務所に入ると職員がわっと2人を取り囲み、次々に彩花ちゃんを抱っこした。「グレート・サバイバー(生き残った子)」「ファイター(病気と闘う子)、アヤカ」。感謝の言葉を述べる宏美さんの瞳から温かな涙がこぼれ落ちた。
「私たちの仕事はドナーの臓器を『救う』こと。でも時々成果が見えなくなるの。アヤカの頑張りは私たちの励み。職員みんなが興奮するのは当然なのよ」。OPOのガンツ医師が語った。
神達さん夫妻は「募金をしてくれた人一人一人にお礼を言えないけれど、元気になった彩花を日本に連れて帰り、見てもらうしかない」と考えている。
14日、彩花ちゃんは小児集中治療室に再入院した。細菌が血液に入り、高熱が出て全身に影響する「敗血症」と懸命に闘っている。
また一人海外渡航移植へ
4月13日。心臓移植のため石榑愛(いしぐれ・まな)ちゃん(東京都)が成田空港から渡米した。トリオ・ジャパンの事務局長の荒波嘉男さんも見送った。
「海外に送り出すのは早く終わりにしたいけれど」。それが無理なのは、荒波さん自身がよく知っている。15歳未満の子どもは臓器提供ができない法の壁、ドナー不足、移植医療への理解。課題は多い。
「別のご家族と約束があります。命にかかわることは何よりも大事だから」。荒波さんは観光客の人の流れに逆らうように、足早に空港ロビーの出口へ急いだ。
=第1部おわり
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