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臓器獲得機関OPO |
|45|(2006.12.3) |
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| 他地区へ運ぶために梱包(こんぽう)された腎臓。移植臓器と分かるように目立つ黄色いステッカーが張られている(記事とは直接関係ありません) |
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大人救う乳児の臓器/移植腎臓を機械で管理
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OPOの腎臓のドナー・コーディネーター、ジェシカ(仮名)のポケットベルが突然鳴った。移植病院の手術室から「腎臓を搬入して」という連絡だった。OPOの腎臓のドナーコーディネーターの部屋には、大人の握りこぶし半分ぐらいの小さな腎臓2つが特別な機械の中で管理されていた。
臓器は赤ちゃんから提供された腎臓で、OPOの処置室で移植用に血管などが形成処理された。この機械では臓器摘出から72時間管理できる。その間にドナー臓器と組織が合う移植患者を探す作業が進められ、移植患者が決まった。
台車に乗せ慎重に運ぶ
ジェシカは機械に赤いキルト状の厚い保温カバーを掛けて台車に乗せると、腎臓を運ぶためにOPOの建物の外に出た。青信号に変わった交差点を横切ると、台車はゴロゴロと舗装道路で音をたてた。
「振動が少ないように慎重に運ぶの。段差も注意」。機械は、保存液が一定の温度で腎臓を循環し、温度を保つようになっている。保存液が一定のリズムで循環する小さな音がジー、ジーと繰り返される。
ジェシカは移動の途中で、知り合いの看護師や医師に呼び止められた。「臓器は何? 腎臓?」
するとジェシカは「そう、赤ちゃんの腎臓」。医師らは次々集まってきて足を止めた。するとジェシカは赤いカバーを外して、透明な機械の中の腎臓を見せた。「小さいね」「お母さんは悲しんでいたでしょう」。次々と質問が浴びせられるなか、ジェシカは「親が提供に同意してくれたの」とだけ説明した。
「医師や看護師など専門職の間でも移植をよく知らなかったり、関心が低い人がいる。こうやって見せて説明して、移植や臓器提供を知ってもらうことがとても大切なの」。その後、病院の手術室の中で、その腎臓は大人の患者に移植された。
赤ちゃんや子どもが臓器を提供した場合、移植を受ける患者は全員が子どもだと想像しがちなのだが、ジェシカによると、臓器の大きさなどから子どもへの移植が最優先で行われるものの、組織が適合する子どもの患者がいなかった場合、大人の患者に移植されることがある。
感染症など影響少ない
子どもの臓器は感染症やアルコール、たばこなどの影響が少ないために、ドナーとして問題がない場合が多い。また、移植を待つ患者の人数が、人口比からいっても圧倒的に子どもよりも大人が多いことも要因の1つ。赤ちゃんのドナーが、祖父母ほどの年齢の大人の生命を救う米国社会。臓器提供・移植の現場では悲劇と希望が交錯している。
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