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臓器獲得機関OPO 46(2006.12.5)
臓器提供の意思を表示した運転免許証=ペンシルベニア州 

生前意思で臓器提供/登録は免許証やネット
 各国の臓器提供の意思表示方法は大きく2つに分かれる。提供意思を表示した人がドナーになる「オプティング・イン」(提供意思表示者をドナー対象に入れる、の意)と、「提供しない」と意思表示をしなければドナー候補になる「オプティング・アウト」。日米はともに前者だが、方法は異なる。
 脳死からの臓器提供は、日本では本人が生前に臓器提供意思表示カードや遺言書などの書面で、臓器提供と脳死判定に従う意思を記し、なおかつ家族が承諾した場合に可能になる。カードには「提供しない」意思も明示でき、好きなときに簡単に書き換えられる。心臓停止後からは、腎臓や角膜などを提供する生前ドナー登録制度がある。
 一方、米国は日本と同様にカードなど書面での意思表示に加え、43の州では本人の生前意思のみで脳死から臓器提供ができる「本人同意最優先」(ファースト・パーソン・コンセント)が採用されている。同時に、脳死になった本人の意思に法的根拠を持たせた「生前ドナー登録制度」が各州にあり、運転免許証やインターネットのホームページなど法で定めた方法で登録・表示できる。本人意思が示されていなければ、家族の承諾で提供が可能だ。
独自の弾力的な運用も
 ただし本人同意最優先を採用した州でも、独自に弾力的運用を図っている機関もある。フロリダ州OPOライフ・アライアンスがその一例だ。州法は本人同意最優先だが、OPOでは遺族が反対すれば提供手続きを進めない。チーフ・ドナー・コーディネーターのマギー・アロンソさんは「遺族の意図に反して臓器提供が行われても、遺族の精神的ケアや社会啓発にはつながらない」と話す。
 病理医のスーザン・ガンツ医師は、提供同意をめぐりOPOが訴えられた例を説明した。家族3人が交通事故に遭って、子どもが脳死となった。同じ病院に入院した母親が通訳を介して子どもの臓器提供に同意した。ところが別の病院に運ばれた父親が後で知って怒り結局、夫妻はOPOを訴えた。OPOの対応に違法性はなかったが、裁判官は説明責任を問い「OPO敗訴」の判決を下した。
得るべきは遺族の信頼
 以降、OPOは「遺族から書面上の同意を得るのが最終目的ではなく臓器提供や移植、脳死への理解をや信頼を得ること」に活動の重点を移した。書類上は合法でも、遺族への説明を欠けば裁判で負けるのが訴訟大国・米国。「得るべきはサインではなく、信頼」。苦い体験が重い教訓として生きている。
 
 


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