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職場交通マネジメント
職場交通マネジメント
マイカー通勤の公共交通機関への転換によるCO削減へ向け、行政や関係機関が一体となって取り組みを集めている=伊達市・富士通アイソテック
第3部 身近なCO削減

(7)マイカー通勤見直す //電車やバス切り替え検討//  (08.07.15)
 
 伊達市にあるコンピューター関連機器製造の富士通アイソテック。派遣社員らを含め従業員約1200人が、同市や隣接する福島市から通う。ここで、従業員のマイカー通勤を考え直し、地球温暖化防止対策につなげようという取り組みが始まった。
 車社会の進展により、日常の生活や通勤で使用されるマイカーからの二酸化炭素(CO)削減は、地球温暖化対策の中で大きな課題の一つ。県は、富士通アイソテックの協力で、マイカーから公共交通機関などに通勤手段の転換を図る「職場交通マネジメント」のモデルケースをつくろうとしている。
 実現のため路線バス事業者の福島交通と鉄道事業者の阿武隈急行、地元の伊達、福島両市などを交えた検討会議を設置、第1回の検討会議が14日、伊達市役所で開かれた。
 会議では、実態把握のため従業員を対象に行ったアンケート調査の結果が示された。マイカー通勤をしている従業員数は、アンケートに回答した約870人の9割に及んだ。このうち「マイカー以外で通勤できる」との答えは、「条件が整えば」との答えを含めて半数を占めた。
 公共交通機関に切り替えるための条件としては、電車やバスのダイヤ調整や路線の新設、通勤手当の充実という意見が多くみられた。意見交換では「具体的なCO削減目標を定めなければ、取り組みが進まない」などの意見も出された。
 検討会議は今後、マイカー通勤の代替手段として公共交通機関の利用のほか自転車や徒歩通勤の可能性も検討、マイカー通勤から切り替える従業員数からCOの削減効果もはじき出し、今秋から実現可能な方策を検討する。
 県は職場交通マネジメントの推進を「地球温暖化防止の環境・エネルギー戦略」の重点施策に掲げており、富士通アイソテックの取り組みの円滑な実施を図る。将来的には、県内の自治体や企業にも広げたい考え。
 COの排出を抑えた低炭素社会の構築に向け、日常の通勤や生活で当たり前となっている車中心の社会からの転換が求められている。
   
 


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