みんゆうＮｅｔふくしま虫の目探検隊

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虫の目探検ＴＯＰ

07.08.02
５９

タアカテガニ

遊歩道を横断するアカテガニ＝相馬市松川浦

名前通りの真っ赤なハサミ

　
　海沿いの森を歩いていると突然、カニが足元を横切り、驚かされることがある。アカテガニは普段、海を離れて山林などで生活する変わったカニ。７月から８月にかけての満月の夜、雌は海岸に集まり、月明かりの中で子どもを海へ放つ。
　アカテガニは、東北以南の沿岸に分布。甲幅は約四センチで、背中には笑っているような線がある。雄のハサミ脚は発達し、名前の通り真っ赤なハサミを持っている。夏の夜、腹に卵を抱えたアカテガニの雌は、満潮の時間を待って海に入る。体を震わせると「ゾエア幼生」といわれる一ミリほどの子どもがかえり、大海原へと泳ぎ出す。
　
（写真と文・矢内靖史カメラマン）

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