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06.11.26
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ヤツデの花 昆虫”独り占め”
花の少ない季節に開花し、昆虫たちを誘うヤツデの花=福島市の信夫山
花の少ない初冬に開花

 天狗(てんぐ)のうちわのような大きな葉が特徴的なヤツデ。福島市の信夫山では、葉を落とし明るくなった林の中、丸い花の集まりがよく目立つ。花の少ない季節に開花し、昆虫たちを独り占めしている。

 ヤツデは、東北南部以南の本州から南西諸島に生育する常緑の低木。庭木としてもよく利用される。一つ一つの花は小さく、枝分かれした柄の先に丸くまとまって咲く。

 ヤツデの花には、いろいろな種類のアブやハエが訪れる。この時期に活動する昆虫はごく少ないが、ほかに花を咲かせている植物がないため、昆虫の来訪を確保し、受精を確実なものにしているという。

(写真と文・矢内靖史カメラマン)
 


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