不審電話をブロック 機器、システム開発続々

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不審電話をブロック 機器、システム開発続々

喜多方署が貸し出している「なりすまし詐欺被害抑止装置」(手前)。全着信のうち、撃退した不審電話は22%に上った

 「22%」。喜多方署が管内の高齢者モニター延べ6世帯に昨年9月から今年4月まで貸し出した「なりすまし詐欺被害抑止装置」によって"撃退"された不審電話の全着信に占めた割合だ。

 電話機に抑止装置を取り付けると、通話相手に会話を録音することを知らせる警告メッセージを流したり、電話番号の非通知の着信を拒否する。撃退した割合は、番号を通知してきた電話のみで、非通知の着信拒否を含めれば、相当数の電話を拒絶していることになる。

 ■効果を実感  

 喜多方署の尾形和則生活安全課長(46)は「直接、会話する不審電話やセールスがなくなり、モニターは効果を実感し、継続利用を希望している」と手応えを話す。これまで装置は5台だったが、今月から喜多方地区金融防犯協会がさらに5台を提供し、計10台を貸し出している。価格は1台1万数千円だ。

 なりすまし詐欺で被害者が犯行グループに接する初めての機会になる電話。「不審電話の電話口に出なければ、だまされない」との発想で、被害を防止する取り組みが全国で進められている。千葉県柏市は昨年、市内の127世帯の電話機に、なりすまし詐欺など犯罪の恐れがある電話番号約2万6000件の番号を拒絶する機器を取り付けた。すると、1台当たり週に1回程度、不審電話をブロックしていることが分かったという。

 一方、電話を受けてから、通話内容や口調で詐欺の特徴を見つけるための技術開発も行われている。電機大手の富士通(東京)は通話音声から、なりすまし詐欺の電話を感知するシステムを開発している。

 同社によると、被害者は犯人から息子の不祥事などを告げられることで、強いストレスを受け、考察能力が低下、人の話を信じ込みやすい状態に陥る。

 電話を受けた側の声の高さや大きさから気持ちの変化を察知し、会話の中から「信用情報機関」などといった詐欺で使われる言葉を検出、詐欺につながる可能性を判断する。受話器に注意を促す音声が流れ、警察や家族に通知する仕組みだ。

 ■いかに普及させるか  

 同社ユビキタスビジネス戦略本部先進開発統括部の松尾直司部長付(50)は「課題は、いかに普及させるか」と話す。被害を防ぐ機器やシステムの開発は各社が進めているが、製品は一般的に知られているとは言えない。松尾部長付は「普及のためにはシステムの有効性を理解してもらえるかどうかが重要。高齢者の周囲にいる子や孫の世代にも機器の果たす役割をアピールしていきたい」とした。