撮った写真でネタ探し 井上裕治さんが里帰りで本紙連載語る

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いのうえ・ゆうじ 1978年9月3日生まれ。福島市出身。22歳でプロデビュー。2人組ユニット「Wish」メンバー、レコーディングやライブのサポートなどを経て2008年に音楽ユニット「girl next door」(ガール・ネクスト・ドア)のギタリストとしてデビュー。13年解散。現在は音楽プロデューサーとして、作曲や教則本出版など活動の場を広げている。

 ガール・ネクスト・ドアのギタリストである福島市出身の音楽プロデューサー、井上裕治(39)が本紙・木曜「ライフ」面で隔週連載するエッセー「自由に書いていいんですよね!」が間もなく100回を迎える。音楽はもちろん、サブカルチャーや旅先での出来事など、毎回楽しませてくれる多彩なネタはどこで仕込み、軽妙な文章はどう生まれるのか。執筆の裏話や、今後の活動などを里帰りした井上に聞いた。

 ―長く書き続けても話題が尽きない。その秘策は?
 
「普段から何げない景色など気になったものは何でもスマートフォン(スマホ)で撮影しておく。執筆するときには、撮りためた写真を見ながらネタを探している」

 ―書くことを意識して撮影するものを選んでいる?
 「エッセーは意識しないで、いろいろなものを撮っている。意識すると『これは違うかな』などと考えてしまい、カメラを向けづらくなるから」

 ―書く上で気を付けていることは?
 「東京暮らしなので『果たしてこれは福島の人は共感してくれるかな?』というのは気にかけている。時には、完全に自分が好きなことについて熱く書いてしまうことも。ただ、間違ったことは書けないので、事前に調べることも多い。また、写真の明るさと構図はいつも気にしている。これは、絵が趣味の母の影響かもしれない」

 ―「スマホで撮影した画像からネタを探す」という形に行き着くまでのネタ探しは?
 「最初は自分の経験談や番組の裏話など、みんなの知らないことを取り上げていたので困らなかった。それから先、どう展開していくかを考えたとき、今の形になった。書き始めると早いけれど、書きだすまでは数時間考えることも。

 ―久しぶりに古里に来た印象は?
 「福島市に帰ってきて、駅前のアーケードがなくなり、景色が変わっていてびっくりした。お盆と正月は帰省するが、この冬は特に変化を感じた。風景が変わると寂しくもあるけれど、福島が動いていると実感できるのはうれしい」

 ―今年の活動は?
 「まだ詳しくは言えないが、中国で新しいプロジェクトを展開する。日本の文化は中国で人気があるので、楽しみにしている。このプロジェクトを通して、今年は自分の世界観を、音楽の面だけでなく人としても広げていきたい」