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生徒の個性一層重視
【平成18年 1月7日掲載】
第1期生候補の5年生児童や保護者に教育内容などを説明する近藤校長(右)。公立初の併設型中高一貫に地域の期待は熱い=昨年12月、城南小
保護者からは戸惑いの声も
一貫教育
 「頭が良くなくても大丈夫ですか」。会津若松市の城南小で昨年12月に開かれた5年生の学年懇談会。元気に質問した男児に会津学鳳高の近藤猛校長は「難しい質問ですね。でも、6年生で一生懸命勉強すれば大丈夫」と笑顔で答えた。

 同高は2007(平成19)年4月、公立初の併設型中高一貫校に生まれ変わる。中学は国語、数学、英語の授業を増やし、3年時に高校1年の内容を先取り。職業観を養成する体験学習、中高教員の相互乗り入れや複数指導、会津大との連携も計画中で、中学から大学までを網羅した先進的な取り組みを展開する。

 近藤校長は昨年から会津各地の小学校で説明会を行っている。「地域の期待の大きさを実感している。期待に応えられる教育を実現したい」。適性試験は来年1月13日。残り1年に迫り、言葉にも力が入る。

 中高一貫校は文科省が1999年、従来の中学、高校に加えて制度化した。6年間を通した教育課程と学習環境を与え、生徒の個性をより重視した教育を実現するとしている。現在、都道府県に届けられている全国の一貫校は173校、来年度以降も50校程度が新設される。一貫校人気はまだまだ高い。

 県教委も本年度、生徒や教員の交流、カリキュラムの共通化を中心とした連携型中高一貫を塙工、田島、相馬東の3高校と地元中学校で始めた。4月には富岡高を拠点に日本サッカー協会も加わった一貫教育に取り組む。

 私学も積極的だ。福島市の桜の聖母学院は4月から、会津学鳳に先駆け併設型の中高一貫をスタートする。6年分の学習内容を高校2年までに終え、進学指導を強化させる方針だ。
 しかし、子どもの将来を託す保護者からは、戸惑いの声も聞こえる。

 会津学鳳の説明会に出席した母親の一人は「将来の進路がはっきりしている子は良いが、まだ将来を決められない子も多いのではないか」と懸念する。別の母親も「魅力は感じるが、不明な点も多い。子どもと話し合いたい」と不安げだ。

 説明会では選抜試験の内容、通学方法、進路変更に関する質問が多い。近藤校長は「子どもに夢を広げてもらい、その夢をかなえることができる中高一貫校にしたい」という。子ども自身が小学校卒業時にどれだけはっきり夢を描けるのか、本人の意思より親の意向が優先されないか。不透明な部分は多い。
 


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