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女性医師の活用が焦点
【平成18年4月8日掲載】
福島市医師会が開設するドクターバンクのホームページ。女性医師の活用には、乗り越えるべきさまざまな課題がある
第2部  医 療

働く環境整備課題多い県内
ドクターバンク
 国の認可を受け、福島市医師会が2000(平成12)年に本県で初めて、医師の無料職業紹介所・ドクターバンクを始めた。開設から5年余が経過し、就職したのは10人ほど。斎藤芳久事務局長は「浸透しているとは言い難い」と、制度が有効に機能していない現状を打ち明ける。

 同医師会のホームページから同バンクのページに入ると、福島・伊達地方の3医療機関が内科、整形外科医ら計14人の求人を出している。全国に門戸を開くが求職者はゼロ。昨年5月から更新できていない。過去に求職登録したのは一線を退いた男性医師や、育児などを理由に休業し、職場復帰を望む女性医師が中心だが、同バンクを介して女性が就職した例はない。

 医師不足に悩む病院は、高度医療を担える精鋭、しかも当直までこなせる常勤の即戦力を欲しがる。「登録する先生方は、当直ができないなど勤務条件に制約がある」。双方の条件がかみ合わない「ミスマッチ」を事務局は指摘する。

 慢性的に不足する小児科や産婦人科は特に若い女性医師が多いが、他診療科と比べて肉体的にきつく、結婚や出産を機に辞める例が多い。しかし、県医師会の小山菊雄会長は「現場を離れた女性医師を掘り起こし、働く環境を整えれば、人材として活用できるのではないか」と考えている。

 ドクターバンクは医師不足解消の力になり得るのか。県は、厚生労働省が創設する女性医師バンクの枠組みの中で、全国から本県に医師を集めるネットワークづくりに取り組む。同省は、出産や育児で退職した女性医師が全国に数千人と見込んでおり、医療の現場でも、女性の人材活用が喫緊の課題に挙がる。

 福島医大を今春卒業した埼玉県出身の藤崎章子さんは、都内の病院で初期研修を受けている。医学的症例が多い大都市での研修は魅力だが、本県を離れた理由はもう一つ。「将来は当然結婚し、出産後は職場復帰したい。福島にその環境があるかと考えたら…」と言葉を濁した。同医大医学部に在籍する女子学生は全体の4割を超えている。女性医師が年々増える中、現場に戻るための研修充実や医療機関側の意識改革など乗り越えるべきハードルは高い。

 県医師会は、現場復帰に不安を抱える医師の研修について、福島医大との協力体制の在り方などを課題に挙げた。加えて、パートタイムなど柔軟な勤務体系で仕事と家庭を両立できる環境整備が、医師確保の面で重要さを増している。
 


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