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課題に臨機応変に対応
【平成18年5月18日掲載】
 191人。2004(平成16)年度に何らかの理由で休職扱いを余儀なくされた県職員の数だ。数字こそ横ばい傾向だが、「疲れて心の病になる職員が増えている。職員がまじめすぎるからなのか」と関係者は悩む。
F・F制で物理的にも組織的にも部局の壁を取り払い、ワンフロアで職員が動き回る県庁西庁舎
第3部  県 庁

スピード優先職員に疲労感
F・F制
 導入3年「曲がり角」に

 県の人事は巨大組織の内輪の話と見られがちだが、県政をリードする頭脳集団が公金を効率的に使って県民生活を豊かにするという意味で、組織が活性化しているか、無駄はないかが常に問われている。「F・F(フラット・フレキシブル)制」。漫然とした役所仕事を廃して、県民や市町村からの要請にスピーディーに対応できるようにと鳴り物入りで始まってから3年を経過し、制度は大きな曲がり角を迎えた。

 表向きには部局の垣根が取り払われ、課長、係長が消え、階級を圧縮してフラットに近づけたことで決裁時間を早めた。緊急課題には縦割りを廃して部局やグループ(課)が連携する臨機応変の対応も進むようになった。「意思決定は早くなった」(県北の町)、「昔より対応が早くなった」(県中の市)と市町村の現場からは一定の評価が聞こえる。

 特定の仕事を個人任せ 

 しかし、内側では多くの問題が指摘され、職員の心の病と結びつけて語られる場面が目立つ。(1)特定の仕事を1人に任せるので、隣の人が何をしているのか分からない(2)昔はチームで仕事をして係長が若手を引っ張ったが、育てる役がいなくなった(3)参事(課長)が職員一人一人をみるので負担が増大したーなど、いずれも職員の疲労感に直結する指摘だ。

 「チェック体制が甘い」 

 「本庁はバリバリ仕事をする人が集まるから、まだいい。出先には、あとは無難に退職を待つという人も多い」と、ある出先機関関係者が嘆く。政策決定に向けた上層部との厳しい議論で心身をすり減らすより、負担の少ない部署や出先機関でのんびり過ごすことを望む心理。

 しかし、行政サービスを期待する県民や市町村と直接向き合う担当職員に問題が生じれば、すぐさま県への批判につながる。「F・Fは個人任せでチェック体制が甘い」(県北の町)、「無駄な役職が多い。どこがフラットか分からない」(県南の自治体)など現場の声は手厳しい。

 内にも外にも課題を抱えながら、スピード優先で改革の道をひた走る県。期待をバネに活躍する幹部候補生がいる一方で、燃え尽きてしまう職員も増える。さらには、新たな人事制度が職員の労働環境を大きく変えようとしている。
 


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