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県職員の派遣が花盛り
【平成18年5月27日掲載】
 県市長会の助役会議。「平成の大合併」で12市に増えた県内だが、助役のうち8人は県職員の現役派遣か県庁出身者が占め、周囲からは「これじゃ県庁の会議だね」との声が漏れる。市長も8人が県議経験者で県の事情を熟知した面々。地方分権による市町村の自立が叫ばれているのに、県の「傘」が市町村を覆っているような状況を危ぐする声は根強い。
深夜に及んだ南相馬市議会で答弁する、県派遣の渡部通助役(中央)。自治体のため難局対応にも懸命に汗を流す
第3部  県 庁

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市町村を覆う
県の「傘」危ぐ
助 役
 クラスと階級に“ルール”

 県内の市町村では、優秀な県職員を助役にと派遣要請する例がここ数年、花盛りだ。合併で61市町村に減った今も、15人が県を一度退職する形で市町村の助役に就任または就任を予定。県を退職して復帰予定のない助役就任の道を選んだ職員もいる。

 「どの自治体のクラスならどの階級にすると決めていること自体が、県の内部の人事」。ある自治体の関係者が匿名を条件に、県への批判を口にした。

 指摘しているのは、例えば主要4市の助役なら部長級、中小の市ならば総括参事(次長)級かその一歩手前、町村ならば県に戻った時点で主幹(課長相当)級などと、県の内部で暗黙のルールができている点。自治体側に指名権はない。

 要請団体は、首長が就任直後で議会の与野党がきっ抗している場合や、政治的に混乱要因のある自治体が多い。合併直後で旧町村間の調整が難しい場合にも駆り出される。首長は「県の威光」を難局の打開に最大限、活用できるからだ。

 ポスト不足、幹部「登竜門」

 一方で県も、大量採用時代の職員たちが幹部に差し掛かり、ポストが不足して人事硬直が叫ばれる中で好都合。実態として助役経験は幹部への「登竜門」になり、主要ポストにいる職員のほとんどが助役経験者。今春の定期異動では派遣要請が急に入り、未経験者とポストが合致せずに人選が難航した。それでも「派遣がなくなるのも問題」という見方が県庁内には強い。
 双方に好都合と映る助役派遣だが、長期的には市町村の体力を奪う恐れが指摘されている。市町村の次代を担うリーダーの育成が遅れかねない。

 地元との板挟み状態悩み

 助役たちも悩みは深い。県の新事業説明に来庁した若い助役は「戻って伝える際、県の立場で話さざるをえない場面がある」と、地元との板挟み状態を明かす。若い役場職員たちからは兄貴分として慕われるが、年上の幹部職員からは「結局は県の人。週末に福島に帰るようで本当の街づくりが分かるのか」などの声も。議会答弁に「県の発言だ」とヤジを浴びた助役さえいたという。イコールパートナー実現の道は険しい。
 


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