ふくしま再生TOP
期待高まる地域連携室
【平成18年5月28日掲載】
 「今までにない意見が出て、よかった」。いわき市と県いわき地域連携室が初の意見交換会を開いた25日、鈴木英司同市企画調整部長は、評価の言葉を口にした。
 開港50周年を迎え小名浜港の振興を考えた同日の会議。県は企画や港湾担当者ら通常メンバーに加え、農林、教育の両事務所からも出席した。農林事務所から「港に直売所を置ければいい」と提案があり、鈴木部長は新鮮味を感じた。「市の課題は県の課題。共通認識をもって取り組む意味で(連携室は)いい」
県の出先機関幹部が一堂に会した県北地方地域連携室の会議。市町村側からの注目度は高い 
第3部  県 庁

12

市町村と対等
共通認識生む
交 流
 敷居の高さ少しずつ緩和

 同市の職員は昔から県職員に劣らぬ水準と評され、県庁から遠い地域性や中核市指定も加わって、プライドと独立心が強い。市職員と県職員が腹を割って話をする回数が増えれば、敷居の高さは少しずつ緩和されるかもしれない。

 県の地方振興局を先頭に各出先事務所が横断的に連携し、市町村の課題に対応する地域連携室。地域(市町村)担当者は現場に出向いて情報を集める。実効性の評価はこれからで、自治体側には「最後は予算を持つ(建設や農林)事務所が頼り」という声もあるが、総じて各方部から寄せられる声は期待感が大きい。

 芳しくなかった前評判

 これを「意外」とみる関係者は少なくない。市町村支援策の一環だが、「オーダーメード権限移譲」などに比べて庁内の前評判は芳しくなかった。「今さら市町村の立場もない。部局横断だってやってきたじゃないか」と不満も漏れていた。「末端職員に市町村と対等に向き合う意識を持たせる」(県幹部)という狙いが当たったのか。

 県派遣の助役たちが役場で頻繁に耳にするのは「もっと一緒に酒飲んで話をしよう」という、職員交流の要望。県の公費不正支出の後、市町村職員の県庁出張は夜の部がなくなって日帰りになった。簡易な行政書簡は電子メールになり「職員の顔が見えなくなった」という指摘もある。

 川俣町企画財政課で生活バス対策などを担う八木沢ひとみさん(30)。県が今春、女性では初めて市町村に派遣した。「まじめで明るいし、今の仕事がもの足りないぐらいの働きぶり。町職員にいい刺激になる」と町幹部は歓迎する。

 県からの人的支援渇望

 職員削減でスリム化を進める町村は今、県の人的支援を渇望している。「仕事量が減った部局は人も余っているはず」とみて、一歩踏み込んだ人材派遣を望む声が強い。

 県がいう、住民や市町村の立場で考える地方分権改革は、目標でなくスタートラインにすぎない。
(第3部おわり)
 


〒960-8648 福島県福島市柳町4の29
ネットワーク上の著作権(日本新聞協会)
国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) 2001-2004 THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN