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エネルギー貢献に自負
【平成18年9月1日掲載】
再処理工場の心臓部にあたる中央制御室。3月末に始まったアクティブ試験でも、各工程の運転、監視は同室で集中的に行われている=青森県六ケ所村 
 
第4部 原子力政策
 
本県の姿勢に厳しい青森県
六ケ所再処理工場

 青森県六ケ所村の使用済み燃料再処理工場での試運転に向け、安全協定締結の是非を議論した今年3月の同県議会。質疑では、現在の核燃料サイクル政策に異議を唱える本県が昨年8月、国の原子力政策大綱案に意見書を提出した姿勢が問われた。

 リサイクルを重視

 使用済み燃料をめぐり、本県からの搬入は認めるなという声さえ上がる地元感情がある。蝦名(えびな)武副知事は、本県が政策選択の可能性を指摘した、使用済み燃料を再処理せず、直接地下に埋設する方法について「そう簡単にできるものではない。リサイクルしていくという姿勢が大事。福島県は福島県民に責任を持っている。われわれは青森県民に対して責任を持っている」と答弁した。

 六ケ所村を含む周辺12市町村「むつ小川原地域」は、旧会津藩士の子孫も住んだ北の大地。厳しい自然に泣かされた広大な地域は1969(昭和44)年、国の新全国総合開発計画に基づき、大規模石油コンビナート基地を中心に開発が進んだ。1基当たり約11万キロリットルを貯蔵する原油タンクが次々に建設された。

 しかし2度のオイルショックで計画は大幅変更を強いられた。すでに石油備蓄基地として用地買収が進んでいた。そこに浮上したのが「核燃料サイクル事業」だ。ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設センター、高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センターが次々に整備された。

 日本原燃による国内初の商業用再処理工場は93年に着工。来年8月の操業開始に向けて五段階に分けた試運転が始まっており、8月12日からは第二段階に入っている。施設内では先進地フランスなどからの技術者が指導に当たる。

 日本原燃で働く2000人のうち半数は県内出身者だ。六ケ所村民は約160人で、警備会社や関連企業の雇用も多い。また電気事業連合会の仲介による企業誘致も同県内に17社、20事業所の立地が決まり、1000人近くの雇用を生み出す。

 むつ小川原地域は、石油備蓄基地、原子燃料サイクル施設に続き、風力発電の巨大な風車も並ぶ。県エネルギー総合対策局の職員は「日本、世界のエネルギーに貢献する自負もある」と胸を張った。

 双葉地域も同じ自負を持ち、再処理工場で持ち上がった作業員被ばくの課題も、同様に抱えてきた。手を携えるべき両地域が、とかく反目しているかのように見られている現状について、県関係者は多くを語らず、相互理解に向けた民間交流の兆しも見えない。
 


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