【知りたい資産運用(19)】 リート、分配金の高さ特徴

 

 債券、株式と並ぶ第三の資産がリート(不動産投資信託)ファンドです。株式ファンドが株式に投資するようにリートファンドはリート会社(集めた資金で不動産物件を所有し、賃料収入を得る)が発行するリートに投資し、「定期的な配当」と「将来の値上がり益」の獲得を目指します。

 一般的に景気が良くなると不動産市況は改善する傾向があり、景気に大きく左右されます。リート会社は利益の大半を分配することで法人税が優遇されることから、相対的に分配金が高いという特徴があります。最近は世界的な金融緩和政策などでリート会社の資金調達が低金利で可能となったこともあり、多くの販売会社の投資信託の売れ筋はリートファンドが多くなっています。当行でもリートファンドが人気となっています。

 人気の理由は毎月分配金の高さですが、元本を取り崩して分配金を支払い運用効率を下げているケースが多いので注意が必要です。分配金の高さのみに注目するのではなく長期的に資産を増やすことを重視し、分配金の回数が少ないファンドを選んだり分配金を再投資することも大切です。

 (東邦銀行金融商品営業部担当部長・関根敦)