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市債減へ行財政改革推進
建て替え準備が進む福島市役所本庁舎。今後も多くの大型事業が見込まれており、将来を見越した行財政改革が進められている
【3】 市債減へ行財政改革推進
 福島市一般会計の昨年度市債残高は951億円で、市民1人当たりの負債額は約34万6000円となった。1人当たりの負債額は東北の県庁所在地で最も低いが、地方財政全体の中でみると同市の財政も厳しい状況にあることに変わりはない。2005(平成17)年度の普通会計決算は経常収支比率が83・9%と高く、財政健全化も最優先課題の一つとなっている。
 市債は、道路や公共施設などを建設、整備するときに国や金融機関から借り入れる市の借金。借り入れは少ない方がいいが、後世の市民も長期的に利用する施設建設で高額な事業費が必要な場合は、世代間負担の均衡を図る目的で市債制度が利用される。最近は地方交付税の不足分を補う臨時財政対策債や、国の減税政策で減った税収を穴埋めする減税補てん債を利用する自治体も多く、全国的な市債残高は増加傾向にある。
 同市の市債は、1995(平成7)年度に開かれたふくしま国体向けの体育施設や道路整備促進のため、開催数年前から急激に増加した。市一般会計の市債残高は91年度末の562億円から、95年度末には847億円に急増。200億円超に上る摺上川ダム水道水供給企業団出資債も大きな重荷となり、99年度末には過去最高の1013億円に達した。
 新年度の地方交付税96億
 同市への地方交付税は、最高額だった99年度の165億円から減り続け、新年度は約6割の96億円に減額される。歳入が不透明感を増す中、財政状況に危機感を持った市は04年度に行革推進グループを設置した。未利用財産の処分や事業を見直して借り入れの抑制に努めた結果、市債残高は減少傾向となった。
 「財源が縮小する中、事業の必要性を見極めて財政の合理化を進め、いかに新事業に予算を回すかが問われる」と渡辺隆一財務部長。新年度からは、資源物収集事業を段階的に民間委託して経費を圧縮するほか、市政だよりへの広告掲載による財源確保や、収納担当職員の増加を図り、行財政改革を推進する。
 新年度には、新庁舎建設や福島三中増改築工事が控える。約十年後には老朽化によるあぶくまクリーンセンターや斎場の建て替え、飽和する産廃処分場の対策が必要となるなど大型事業が続く。渡辺部長は「行財政改革は一気には進められない。地道に細かい見直しを積み上げながら、将来に向けて財源を確保していきたい」と未来を見据える。

 ●メモ
 経常収支比率
 財政構造の弾力性を示す比率で、人件費など経常的経費のために一般財源がどれだけ使われたかを示す。比率が低いほど弾力性があるとされ、全国の市町村の8割以上が80%を超えている。
 


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