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温泉
飯坂温泉駅前にある松尾芭蕉の銅像。長い歴史を誇る温泉街は、新たな転機を迎えている
【4】 温泉/都市再生整備計画に期待
 飯坂、土湯、高湯と3つの温泉地を抱える福島市。このうち、県都の奥座敷として栄えてきた飯坂温泉では、2006(平成18)年度から市の飯坂地区都市再生整備計画がスタート、市の観光政策の柱として期待を集めている。
 最盛期には年間約180万人の客数を誇った飯坂温泉だが、観光ニーズの変化やバブル崩壊後の不況により、ここ数年は100万人を割り込むなど、厳しい状況が続いている。こうした現状を打開しようと市は「飯坂地区都市再生整備計画」を策定。温泉街の約33ヘクタールに、国の補助を受けて5カ年で約30億円を投入、住民の交流拠点や街を散策する道路・景観の整備を進めている。
 具体的な整備内容は、地区の18町会や観光協会、商工会などの代表者約50人で構成する「飯坂町周辺地域づくり協議会」が中心となって検討しており、計画の実現に向けた協議が順調に進む半面、解決すべき課題も浮かび上がってきた。その一つが飯坂町財産区の扱いだ。
 飯坂町財産区は、旧飯坂町が福島市と合併した際、市に引き継がずに飯坂方部の財産として残した特別地方公共団体。公衆浴場の管理、運営と源泉の供給を収益の柱とする独立採算制を取ってきたが、公衆浴場利用者数の減少などにより数年前から財政状況が悪化。老朽化した施設の改修費用を工面するのも難しい状況にあることから、同財産区管理会が経営見直しを検討している。
 これに対し市は、再生事業の一環として計画エリア内にある公衆浴場を再整備したい考えだが、財産区所管の施設補修などに一般財源を支出できないため、市に移管するよう財産区と協議を続けている。
 同財産区管理会の佐藤要太郎会長も「公衆浴場の在り方は曲がり角に来ており、今後も存続させていくためには、市に移管して施設の老朽化などに対応していくことが必要」と、移管に前向きな姿勢を示している。
 一方で、市が移管の条件として掲げる不採算施設の統廃合に対する利用者の反対意見もあり、協議はまとまっていない。市は、地元の合意を得られるよう、今後も時間をかけて協議を続けていく方針。
 整備計画は10年度までに完了する予定で、市には限られた時間の中、今後100年を見据えた判断が求められている。

 ●メモ
 飯坂町財産区 
1957(昭和32)年に発足。温泉客減少に伴い、宿泊施設や個人宅、病院などに供給している源泉料の未収金が増えている。96年度から昨年度末までの累積額は6992万円に上り、財政を圧迫している。
 


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