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福島市制100周年 県都の足跡と展望 TOP
恵まれた環境を生かし、未来に向けて市民と行政が一体となったまちづくりが求められている福島市
【10】 市の今後/魅力再確認しまちづくり
 「福島市が持つ資源をトータルに評価した上で市のブランド戦略を構築し、周辺地域と横の連携を進めていかなければならない」。1970(昭和45)年から同市に住み、37年間にわたり市の変遷を見つめてきた下平尾勲福島学院大教授(地域経済学)が、同市の今後の方向性を示す。
 県庁があり、東北・山形両新幹線の分岐点となる福島駅が位置、高速道が走り、複数の大学を抱える同市。市街地から車で30分ほどの距離には温泉地が多数あり、吾妻山がそびえ、果物畑が広がり、街中には阿武隈川が流れる。しかし、「福島市」「県都」としてのイメージやセールスポイントはぼんやりとしており、それが市の特徴となりつつあるのが現状。「市民の多くは、環境に恵まれすぎていてハングリー精神がない。自信と誇りをもって足元を見つめ、市の良さを知るべき」。下平尾教授は市の課題を厳しく指摘する。
 同市が位置する県北地方と、隣接する宮城県の仙南地方、山形県の置賜地方を合わせた周辺エリアには、本県人口の約半分に匹敵する約115万人が住む。同市は昨年度、仙台と山形両市と観光推進協定を締結して連携に努めているが、下平尾教授は広域エリアを視野に入れた工業施策強化の必要性を訴える。「県境を超えた新たな枠組みを意識し、30年、50年後を見据えた市づくりを進めてほしい」
 企業誘致に力を入れて雇用拡大を図り、周辺地域の多くの人々が毎日市内に働きに来るような環境をつくれば、就労人口と定住人口、交流人口が増え、商業の発展や福祉、文化の向上につながっていく。「自然や温泉など人生を楽しむものがたくさんある上、企業立地の好条件もそろっている。市のいいところを表に出し、どんどんPRしたほうがいい」と、下平尾教授は続ける。
 瀬戸孝則市長も「これまでは外から人が入ってくるのをじっと待っているところがあった。今後は行政と市民が一つになって意識改革しなければ」と同様の考え。市制100年の歩みのうち、後半の50年は行政主導で社会資本整備が一気に進み、市民の夢が次々とかなえられてきた。瀬戸市長は「これからは、市民と行政が一体となって新しい価値の夢を引き出し、実現させていく時代。市内外に、福島市のファンが増えるよう力を合わせていきたい」と、市の未来を見つめる。
=おわり

 【メモ】  観光推進協定 南東北の広域観光連携推進のため福島、仙台、山形の3市が昨年度締結。観光を地域産業を支える柱とし、国際競争力を備えた観光地の実現を目指す。昨年11月にはタイのバンコクで合同物産展を開催したほか、本年度も協力して事業を展開する。
 


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