【磐梯の薬師如来坐像】 史跡慧日寺跡金堂に復元

 
金堂内に復元された薬師如来坐像

 長い年月の間に失われていた像(ぞう)が再(ふたた)び姿(すがた)を現(あらわ)しました。2018年7月30日、磐梯町(ばんだいまち)の史跡慧日寺跡金堂(しせきえにちじあとこんどう)に新たな展示物(てんじぶつ)として「薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)」が復元(ふくげん)されました。台座(だいざ)などを含(ふく)めて高さ約4メートル、重さは約1トンあります。

 像は1200年前に奈良から来た高僧徳一(こうそうとくいつ)が築(きず)いた慧日寺の金堂の中にありました。戦いなどのために150年前には金堂とともに失われていました。

 磐梯町は2008(平成20)年に金堂を復元し、像は仏像の保存(ほぞん)や修復(しゅうふく)を専門(せんもん)とする東京芸大大学院の研究室の手を借りて作りました。復元作業は3年近くにわたり、最新技術(ぎじゅつ)のコンピューターグラフィックや伝統技法(でんとうぎほう)を織(お)り交(ま)ぜながら、歴史ある色調を表現(ひょうげん)するなど新たな薬師如来坐像が仕上がりました。

 坐像が公開されると、見学者は写真を撮(と)り、手を合わせる姿も見られました。

 【どこで?】史跡慧日寺跡 磐梯町(ばんだいまち)磐梯字本寺八幡4614の5。JR磐梯町駅から車で3分、磐越道(ばんえつどう)磐梯河東(かわひがし)インターチェンジから車で5分。

みんゆうジュニア情報局