【棚倉の御田植祭】 作業を再現して豊作願う

 
田植えの各場面を再現する楽人会のメンバー

 くわで堀(ほり)を手入れする「めばらい」や、種まきなど田植えの作業を再現(さいげん)し、豊作(ほうさく)を願う神事です。各地で行われていますが、棚倉町(たなぐらまち)の八槻都々古別(やつきつつこわけ)神社(じんじゃ)では600年以上続いているとされ、国の重要無形民俗文化財(みんぞくぶんかざい)に指定されています。

 田植えの各場面は、神社の楽人(がくじん)会のメンバーが再現します。「がり、がり、がり」「さくっ、さくっ」などと声を上げながら、能(のう)や狂言風(きょうげんふう)のしぐさを取り入れたユーモラスな動きと掛(か)け合いを見せるので、境内(けいだい)に訪(おとず)れた人から笑い声が起こります。

 今年は2月10日に行われ、地元の近津小(ちかつしょう)の郷土史(きょうどし)クラブの子どもたちが狩衣(かりぎぬ)や巫女(みこ)の衣装(いしょう)を着て参加しました。巫女の姿(すがた)で舞(まい)を披露(ひろう)した児童2人は「去年の4月に練習を始めたころは苦労したけど、本番でうまくいってよかった」と笑顔を見せました。

【どこで?】八槻都々古別神社(やつきつつこわけじんじゃ) 棚倉町(たなぐらまち)八槻字大宮224。JR磐城(いわき)棚倉駅から南に車で約15分。

みんゆうジュニア情報局