【会津さざえ堂】 一方通行のらせん構造

 
木造の二重らせん構造の会津さざえ堂

 会津若松(あいづわかまつ)市の飯盛山(いいもりやま)にある「会津さざえ堂」は、世界唯一(ゆいいつ)の木造(もくぞう)二重らせん構造(こうぞう)の建物です。1796(寛政(かんせい)8)年に建てられました。正式な名前は「円通三匝堂(えんつうさんそうどう)」といいます。

 正面入り口から建物に入ってらせん状(じょう)の坂を上り、一番上まで行くと今度は下り坂になって裏側(うらがわ)の出口に着きます。上る人と下る人が一度もすれ違わない一方通行の珍(めずら)しい構造で、1995(平成7)年に国の重要文化財(ぶんかざい)に指定されました。

 二重らせん構造になった経緯(けいい)は謎(なぞ)ですが、所有者の飯盛家には、丈夫(じょうぶ)にするため一つの「こより」を二重にする夢(ゆめ)を見た僧郁堂が考えついたという言い伝えが残っています。

 さざえ堂は、内部に観音像(かんのんぞう)が設置(せっち)された建物のことで、観音巡(めぐ)りと同じ御利益(ごりやく)が得られるとされます。会津さざえ堂にも以前、観音像があり、西国三十三観音巡りができたそうです。

 この不思議な建物を一目見ようと、全国から多くの人が訪(おとず)れています。

【どこで?】会津(あいづ)さざえ堂 会津若松(わかまつ)市一箕町八幡滝沢(いっきまちやはたたきざわ)155。

みんゆうジュニア情報局