【橋場のばんば】 参拝者守る笑顔の石仏

 
檜枝岐の舞台につながる参道にある橋場のばんば

 檜枝岐村(ひのえまたむら)の鎮守神社(ちんじゅじんじゃ)などに続く参道の途中(とちゅう)にある石仏(せきぶつ)です。子どもを水難(すいなん)から守ってくれる水神様と言われています。笑っている顔は前歯が1本欠けていて、愛嬌(あいきょう)のある表情(ひょうじょう)で参拝者(さんぱいしゃ)を見守っています。

 昔は同村の前川橋のたもとにまつられていたそうですが、1902(明治35)年に起きた大洪水(こうずい)のときに、平野与吉(よきち)という力持ちが現在(げんざい)の場所まで背負(せお)ってきたと伝わっています。

 縁(えん)結び、縁切りの神様としても信仰(しんこう)されています。悪縁を切りたい場合は新しいはさみを、良縁を切りたくないときは、さびて切れないはさみなどをばんばに供(そな)えると願いがかなうそうです。

 ばんばの頭にお椀(わん)をかぶせると、どんな願いでもかなえてくれるとされています。幸せをさずけてもらおうと、昔から多くの人が訪(おとず)れ、ばんばに手を合わせています。

【どこで?】橋場のばんば 国指定重要(じゅうよう)有形民俗文化財(みんぞくぶんかざい)「檜枝岐(ひのえまた)の舞台(ぶたい)」などに続く参道。檜枝岐村役場から徒歩約5分。

みんゆうジュニア情報局