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漢字の世界19

 

四字熟語
【2006.2.6】
呉越同舟(ごえつどうしゅう)

敵・味方が協力し合う

 中国の春秋時代、呉(ご)(今の江蘇省あたり)と越(えつ)(浙江省)は隣同士で憎みあっていた。ところが両者が同じ舟に乗り合わせたとき、大風が吹いて、思わず両者は力を合わせて舟を漕(こ)いだ、と。『孫子(そんし)』(兵法家孫武(そんぶ)の著した書)に見える故事。

 このことから、敵・味方が、同じ所に居あわせたり、利害を超越して物事に当たったりすることに用いる。

 たとえば、墨田(すみだ)川の同じ料亭で、会津の武士と薩摩(さつま)の武士が花見の鉢(はち)あわせをするとか、町の運動会で、与党の議員と野党の議員が一緒に綱引きするとか。

 とげとげしい中に、何かホッとする場面でもある。考えてみれば、この宇宙船地球号も「呉越同舟」、力を合わせていけないものか。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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