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漢字の世界23

 

四字熟語
【2006.2.10】
四面楚歌(しめんそか)

周囲はみな敵、囲まれ孤立

 “漢楚(かんそ)の興亡”の歴史の中から生まれた言葉。自分の周囲はみな敵、敵に囲まれて孤立する、という意味に用いられる。

 前3世紀の末、圧制を敷いた秦の始皇帝が死ぬと、方々から反乱の火の手が上がった。その中で最も力のあるのが楚の項羽(こうう)であった。

 項羽は連戦連勝、天下を取る勢いであったが、人望がなくて、次第に部下が離れ、漢の劉邦(りゅうほう)に敗れ、ついに垓下(がいか)で囲まれる。

 ある夜、ぐるりと囲んだ漢軍から、楚の歌声が聞こえてきた。楚の出身の項羽を、楚の兵が攻めているのである。

 それを聞いた項羽は、もうこれまでと覚悟を決め、最後の宴を開く。傍らには虞美人(ぐびじん)がいる。(続く)

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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