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漢字の世界52

 

四字熟語
【2006.03.17】
明窓浄机(めいそうじょうき)

すがすがしい書斎の形容

 明るい窓と浄(きよ)らかな机。すがすがしい書斎の形容で、読書人(どくしょじん)(本を読む人―学者・文人)の心得。

 北宋(そう)の欧陽脩(おうようしゅう)の文に、友人の蘇舜欽(そしゅんきん)の言葉として「明窓浄几、筆硯紙墨(ひっけんしぼく)、皆精良(みなせいりょう)を極(きわ)むれば、また自(おのず)から是(こ)れ人生の一楽なり」と見える。几は机と同じ、つくえ。

 明るい窓のもと、けがれのないさっぱりした机で、使う筆も硯(すずり)も紙も墨(すみ)も最良のものであれば、こんなに楽しいことはない。

 蘇舜欽は蘇(そ)州(江蘇省)に倉浪亭(そうろうてい)という庭園を築いて悠々自適の生活を楽しんだ。欧陽脩も除(じょ)州(安徽(あんき)省)で豊楽亭(ほうらくてい)などを構えて自然の風趣に浸った。

 このような風雅な文人の生き方を象徴するのが、書斎の「明窓浄机」である。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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