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漢字の世界110

 

 

四字熟語
【2006.05.26】
金科玉条(きんかぎょくじょう)

絶対に正しいと思うより所

 金(きん)や玉(ぎょく)のように貴ぶべき立派な法律。転じて、絶対に正しいと思って守るべきもの。

 漢の揚雄(ようゆう)の文章に出る語。「科」と「条」は、草木のえだの意。それを法律の条文の意に用いた。「金」と「玉」は、ものを美しく形容する”美称(びしょう)”。「金殿玉楼(きんでんぎょくろう)」(宮中の御殿、立派な建物)、「金枝玉葉(きんしぎょくよう)」(皇族、帝王の子孫)など、同じ例だ。

 金科玉条といえば、立派な法令の意から、現代では自分の立場や主張を守るための絶対のより所(どころ)とか、自分だけが正しいと思い込んでいる規範(きはん)などの意に用いられる。
 あるものを金科玉条として行動する、というと、やや融通のきかない態度を揶揄(やゆ)(からかう)するニュアンスがまつわってくるようだ。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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