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漢字の世界301

 

四字熟語
【2007.1.11】
諸行無常(しょぎょうむじょう)

人のはかなさの喩え

 すべての物は変化して定まらない。人生のはかないことに喩(たと)える。

 299回の「老少不定」に近い意味の語。これも仏教語である。「行」を「ギョウ」と読むのは呉(ご)音。

 「景徳伝灯録(けいとくでんとうろく)」に釈迦(しゃか)の言葉として出てくる。「諸行」は、因縁によって生じたありとあらゆる現象をいう。万有、万物。「無常」は常住(じっと住(とど)まっていること)をしない、常に変転する、ということ。

 「無常」と「不定」は同じことで、少しもとどまらず変化する意。そのように、はかない人生を喩える。

 『平家物語』の冒頭に、「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)(寺)の鐘の声、諸行無常の響有り、沙羅双樹(さらそうじゅ)(釈迦が入寂(にゅうじゃく)した所の木)の花の色、盛者必衰(じょうしゃひっすい)のことわりをあらはす」とある。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

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