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漢字の世界336

 

【2007.2.22】
余裕綽綽(よゆうしゃくしゃく)

ゆったり落ち着きはらう

 ゆったり落ち着きはらったさま。ゆとりのあるさま。

 『孟子』に基づく。斉(せい)の国の役人が、孟子に言われて王を諫(いさ)めたが容いれられず、辞職した。ある人が孟子に「あなたはどうする」と迫った。すると孟子は「我に官守(かんしゅ)(官職)無し、我に言責(げんせき)無し、則(すなわ)ち吾(われ)の進退、豈(あに)綽綽然(ぜん)として余裕有らずや」(私には官職もなく、諫いさめる責任もない。だから私の進退は、ゆったりと余裕があるのだよ)と言った。

 自分は斉の国に王道(王者のとる正しい道)を説きに来たのだから、こせこせしない、というのである。

 「綽」は「緩」(ゆるい)と同じ。ゆったりとする意。「余裕」は、たっぷりとしたゆとりの意。

 十分に力を積み準備を整えれば受験は余裕綽綽だ。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 



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