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漢字の世界347

 

【2007.3.7】
断章取義(だんしょうしゅぎ)

文章の一部を都合よく解釈

 文章の一部を取り出し、都合のよいように解釈すること。また、他人の文章を一部分切り取って勝手に使うこと。「章を断ち義を取る」と読む。

 この言葉は『中庸』(四書の1つ)の注に見えるが、もとは『詩経』の詩句を取り出して、よいように解釈したもの。『詩経』では周の(れい)王を刺(そし)る意味で「人のいない所では神を恐れない」と詠(うた)うのを、「君子たる者は人のいない所でも神を恐れなければいけない」というように解釈した例が出ている。

 例をとれば「妊娠中の女性は酒を飲まないように」という衛生上の注意の文章を、後の方だけ取り出して「女性は酒を飲むな」と解釈し、品行の問題にすり替えるなどがそれだ。 

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 



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