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漢字の世界353

 

【2007.3.15】
鯨飲馬食(げいいんばしょく)

大酒を飲み大飯を食う

 鯨のように飲み、馬のように食べる。大酒を飲み、大飯を食うこと。

 四字の熟語の用例は古典にはないようだ。「鯨飲」の拠(よ)りどころは杜甫の詩。長安の都の八人の飲んべえを詠(うた)った「飲中八仙歌(いんちゅうはっせんか)」に、

 飲むこと長鯨の百川(ひゃくせん)を吸うが如(ごと)し
 (大鯨が百の川を飲むように酒を飲む)

とある。この句から「鯨飲」の語ができた。

 「馬食」は『史記』に見えるが、馬が餌(えさ)を食べるように箸(はし)を用いず、じかに口で食べる、という意味に用いている。

 「鯨飲馬食」と同じ意味の「飲馬食」もある。「牛飲」は『韓詩外伝』などの古典に、「牛が水を飲むように大いに酒を飲む」という意味で用いられている。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 



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