【編集日記】(9月16日付)

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 大雨がようやく上がった先週末、奥会津を訪れた。懐深い山を縫って緩やかに蛇行する只見川。普段は両岸の緑を映す流れだが茶褐色に染められていた

 ▼激しい雨で流出したおびただしい土砂が川の色を変えてしまったのだろう。同行した知人は、あの時もこのような色だった、と話した。2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨だ。震災と原発事故に追い打ちをかけるような災害だった

 ▼この時は川に沿うようにして走るJR只見線の四つの橋梁(きょうりょう)が深刻な被害を受けている。会津若松駅と新潟県・小出駅を結ぶ約135キロの鉄路だが、その一部は現在も不通となったままだ

 ▼全線復旧を目指した関係自治体の取り組みが続く。「只見線応援団」の会員を募るチラシには「沿線地域は国内有数の豪雪地帯。JR只見線は地域住民にとってなくてはならない大切な生活の足」とある。沿線には多くの人を魅了してやまない古里自慢の風景がある

 ▼只見川に架かる鉄道橋の一つを見下ろせる場所に登った。時には表情を変えても、絶えることのない流れがそこにあった。川と鉄路に沿うように集落が続く。自然の厳しさ、豊かさと共に暮らす人々の息づかいがあってこそ輝く魅力なのだろう。