【編集日記】(9月17日付)

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 二・二六事件のときの首相だった岡田啓介は「総理大臣になると、見えなくなるものが三つある」と語った(「総理の名言」アスペクト編)

 ▼一つ目は人。側近に囲まれて人材を見失う。次は権力によって不自由しなくなるカネ、そして最後は国民の顔だ。人とカネの話はともかく、安倍晋三首相は国民の顔がしっかりと見えているだろうか。首相だけではない、自民党もだ

 ▼安全保障関連法案の国会審議が最終局面を迎えた。与党は18日までに参院本会議で成立させる方針だ。世論調査では反対が賛成を上回り、国会議事堂周辺だけでなく、県内などでも反対デモが繰り返された。法整備の必要性についての国民的理解は不十分だと言わざるを得ない

 ▼国の針路を決める国会論戦を尻目に、自民党は総裁選を告示し、安倍首相は無投票で総裁続投を早々に決めた。最大の対抗馬とみられる石破茂地方創生担当相は、総裁選への立候補を見送る一方で、新派閥「石破派」を今月下旬に結成する考えだ

 ▼「自民1強」とも「安倍1強」ともいわれるいまの政治の世界。主権者である国民の顔をよく見て、声に耳を傾けなければ、手痛いしっぺ返しを受けかねないということを忘れてはならない。