【編集日記】(9月21日付)

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 ラグビーのポジションで「ロック」といえば、スクラムの中央で前線を押し上げるエンジン役であり、空中戦も担う。奪ったボールをチームメートに供給するのが主な仕事で、いわば「縁の下の力持ち」といった存在だ

 ▼体力の消耗が激しい過酷なポジションだが、彼はいつも淡々とこなしているように見える。日本代表チームのロックを務める大野均選手(郡山市出身)だ。その寡黙な姿勢は、東北の人たち共通のものなのかもしれない

 ▼大野選手は著書の中で、ロックは相手と激しく当たることで味方を鼓舞する「気持ち担当」だと持論を述べる。チームプレーに徹する37歳の大ベテランは、日本代表の精神的支柱となっている

 ▼イングランドで開催されているワールドカップ(W杯)で、日本が優勝候補の一角である南アフリカに逆転勝ちした。先発出場した大野選手にとっては、W杯3度目にしての初勝利だ。日本が目標に掲げるベスト8入りも見えてきた

 ▼大野選手は「ラグビーで結果を出して被災地を勇気づけたい」という。常に全力で相手にぶつかっていく姿は、復興へと向かう県民を励ましてくれる。われわれもスクラムを組んで応援することで、日本代表を後押ししたい。