【編集日記】(9月28日付)

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 この季節、空がぐんと高さを増し、夜になると空気が澄みわたってくる。昨日は陰暦の8月15日、中秋の名月だった。団子やススキを供えてお月見を楽しんだ家庭もあっただろう

 ▼十五夜の翌日は「十六夜(いざよい)の月」だ。「いざよう」というのは、古語で「ためらう」との意味。陰暦16日の月は、前日に比べて遅く昇ってくることから、月が出るのをためらっている姿に例えられた。古くから月をめでる文化があった、日本ならではの情緒ある言葉だ

 ▼今年は十六夜の今日が満月。しかも、いつもより一回り大きい「スーパームーン」になる。地球の周りを楕円(だえん)の軌道を描きながら回っている月が最接近するためだ。今年最も小さい満月に比べて直径が1割強ほど大きく、3割ぐらい明るく見えるという

 ▼県内外で悲しいニュースが絶えない。大雨などの災害のほか、若い命が失われた事件・事故も多い。御嶽山(おんたけさん)の噴火は昨日で発生1年を迎えたが、まだ行方不明者がいる。遺族や被災者の心が癒えるのは先のことだ

 ▼未来に向けて、一歩を踏み出すことをためらってしまう日もあるだろう。だから、今夜は空を見上げたい。いつもより明るい月の光が、そっと心を照らしてくれるかもしれない。