【編集日記】(10月5日付)

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 小雪がちらついていたが、その夜の会津若松市内は熱気に満ちあふれていた。2006年2月のことだ。エンジン01文化戦略会議「オープンカレッジinあいづ」の夜楽(やがく)が市内20の飲食店で行われ、講師を務めた文化人と聴講者らが交流を深めていた

 ▼ひときわ大きな「乾杯」の輪の中に、先月亡くなった女優川島なお美さんがいた。ワイン通の川島さんがグラスを手に「知識は、ワインと同じ。持っているだけでは意味がない。飲んで(体験して)みないと」と話していたのが印象的だった

 ▼オープンカレッジから始まった「エンジン」が、10年を節目に一区切りをつけるという。あらゆるジャンルの一線で活躍する講師陣が会津を訪れて開催してきた「知と文化の祭典」だ。ピリオドを惜しむ声も多い

 ▼これまで事業が続いてきたのは講師陣の熱意はもちろん、講師や聴講者を温かく迎える会津の人々のおもてなしがあったからこそ。ここから生まれた「知の種」は、さまざまな場所で花開くだろう

 ▼今後は、学校などに個別に講師を派遣し、講座を開く計画という。感受性豊かな若い世代が、最先端の文化に触れることで、新しい時代を動かすエンジンとなっていくことを期待したい。