【編集日記】(10月6日付)

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 ベストセラー「負け犬の遠吠え」で知られるエッセイスト酒井順子さんは女性鉄道ファン「鉄子」だ。「深夜、一人で時刻表をめくりつつプランを考えている時の興奮というのは恋をしている時の感覚とも似ています」と著書で鉄道への愛を表す

 ▼鉄道ファンの中でも、乗車自体を楽しむ「乗り鉄」や、鉄道グッズ好きの「収集鉄」、鉄道模型を愛好する「模型鉄」などは有名だ。廃線や列車の廃止日に詰め掛ける「葬式鉄」、母子で一緒に鉄道を楽しむ「ママ鉄」というのもある

 ▼白河市のJR東北線で、線路脇の安全ロープを切断して支柱を引き抜いた器物損壊の疑いで、男子大学生が逮捕された。学生は鉄道写真の愛好家「撮り鉄」だった。「写真をきれいに撮りたかった」などと話しているという

 ▼列車の安全運行にも影響を及ぼしかねない、身勝手な犯行だ。こうした一部の違法行為のせいで、鉄道ファン全体のイメージが悪くならないか心配になる

 ▼秋の行楽シーズン、県内ではSLなど臨時列車が運行する。沿線でカメラを構える人も増えるだろう。酒井さんは撮り鉄の楽しみを「目の前を通り過ぎていく叶(かな)わぬ恋」と表現する。いとしい列車はありのままの姿が最も美しい。